染めQでレザーシートを全塗装~40本使用した注意点・感想

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アメ車体験談
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購入した車のレザーシートの色が気に入らないことってないでしょうか?

せっかく中古でいい車両が見つかったのに、内装色が好みではなく、諦めることってあると思うんです。

程度は良いから…と購入したもののやっぱりガマンができなくて、どうしても気に入らないとき….。車内を塗装してしまうのもアリだと思います。

以前買った車、リンカーン・タウンカーのシートの色なのですが、シートというか内装全部グレー1色で、どうもおっさんくさくて気にいらず、(そこがイイというアメ車ファンの方もたくさんいますが)

業者にシートの色だけでも変えてもらおうかとググってみると、

塗装だけでも10万~、シート張り替えで20万~、大体これくらいの費用がかかってしまうことがわかりました。かなり高額です。

だけど長く付き合う相棒だし….などど長い期間葛藤していましたけど、ある日思いつきました。

自分で色を変えてしまえばいいんじゃないか??と。

レザーを張り替えるのではなく、塗装する。そこで思い切って自分で塗装してみたんです。染めQという缶スプレーで。

染めQテクノロジィ
染めQテクノロジィでは塗装が難しかったあらゆる素材に密着可能なプライマーを始め、自動車、建築、船舶関連用下地及び仕上塗剤、超強力防水・防錆システム、各種特殊パテの研究開発、製造、販売を行っております。

ネーミンングがうさんくさいのですが、何にでも塗装できる。

と謳っている素晴らしい缶スプレー。この染めQで車のシートを丸ごと塗装するのに40本近く使った気がします….。

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染めQは塗装初心者でも簡単

薄く均一にを基本

缶スプレーで塗装なんてやったことがなかった私でしたが、染めQの使用方法に書いてある通りに使うだけで、簡単に塗れました。

気を付けることは厚く吹きすぎないことです。15~20cm位、塗装物から染めQを離して吹き付けます。縦に横にと、なるべく均一に。

染めQの吹き付け速度が遅すぎたり、部分的に吹き付けすぎるとタレてきます。

とにかく説明通りに行えば大きく失敗することはありません。

別売りの専用アタッチメント・ガンモドキ(スプレー本体の口に取り付けるもの)を使うと長時間の塗装作業でも指が疲れず、塗装作業が格段にやりやすくなるので使うことをオススメします。

専用のリムーバーも別売りで売っていますが、要はシンナーです。他のシンナーでも代用できます。

染めQは乾きやすい

染めQha薄いのですぐに乾くんです。だからあまりタレない。吹いて2~3分待ってまた吹いて….この作業の繰り返しになります。

私はどうもこの吹いた後の待ち時間が苦手なようで待っていられません。

ちょっと早めかな?とは思っていても…吹いてしまいます。きっと釣りなんかも向いていないでしょう。

そうやって塗装したレザーシートがこちら。

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元々はグレーでした

濃厚色であれば更に簡単?

色はアイボリーを選択しましたが、黄色味が強すぎてイメージとは違う感じ。

メーカーは最初にベースコートを吹き付けて、その上から塗装したい色で塗装することを推奨してますが、そのままベースコートは使わずに塗装しました。

大体1座席に5~6本の染めQを使用しました。最初の1缶は全体にバーっと吹きかける感じで終わります。

全然色が変わらなくて不安になりますが、少しづつ変わっていくので心配ありません。

黒などの濃厚色で塗装すれば使用本数はもう少し少なくて済んだかもしれません。

アイボリーは最後の方は塗装しても色味に変化がなくなってくるので、どこが「やめ時」なのかわからないんです。

よくよく見るとうっすら下地色のグレーが残っている部分もありました。

ですが初心者である自分がよくここまでキレイにできたなあと、出来上がったシートを見たときの達成感は他に代えがたいものでした。

染めQは他の缶スプレーと違って凄く粒子が細かくどんな物体でも食いつきやすい、その結果塗装がしやすい。ということみたいです。

染めQは元の手触りを損ないにくい

染めQは粒子が細かい為に一般の缶スプレーより膜厚が薄く、塗装した後もオリジナルの材質の手触りを損ないにくいのも特徴として挙げられています。

確かにレザーシートの風合いは残っていました。

ですが全く元のシートと同じ手触りか?と言われるとそうではなく、やっぱり少し塗装感はあります。

塗装した後は同商品のクリアーで保護することをメーカーは推奨していますが、車の本革シートに限ってはクリアー塗装はしない方がいいです。

変に光沢が出てテカテカになり、質感が安っぽい感じに見えてしまいます。

クリアーを使いたければデイトナから染めQのOEMである「シート染めQ」なる商品があり、

そちらははツヤ消しクリアーのラインアップがあるのでそれを使うことをオススメします。

養生などの準備が大変

そして1番大変だったのは塗装作業よりも、その準備の方でした。

フロントシートを外して外に出したり、どうしてもリアシートの外し方がわからず、そのまま車内で養生して塗装したり….。

しかし車内で塗装するのは失敗でした。作業完了後、室内にはスプレーの残留物?で粉まみれ。その後処理が非常に面倒で….。

染めQの耐久性

シワ部分やビニールレザーには注意

染めQでシートを塗装するにあたって1番心配していたのは耐久性です。

特に運転席は常に座っていて体が触れている部分なだけに、すぐに剥がれたりしてしまっては困る。

耐久性についてはみなさんも気になるところだと思います。

結論から申しますとやや難有り、といったところです。これを見て下さい。

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塗装して確か1週間程経った後のシートのサイド部の画像です。

塗装直後はまるで新品のシートのような出来栄えで感動しましたが、シートのシワの部分に塗装がのりきらなくて、伸縮を繰り返している内にどんどんひび割れて目立つようになりました。

これを防止するにはプライマーであるミッチャクロンも併用して、更に塗装前にシワの部分を少し細かいペーパーなどでならした方がいいです。

完璧に仕上げたければ本革シート用のパテを使って塗装前に平坦に埋めてしまってもいいかもしれません。

そして1番ひどかったのはシートのサイド部分。

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タウンカーのレザーシートは座面や背もたれといった直接肌が触れることのない部分には大体ビニールレザーを使ってます。

本革ではなく人工物のビニールなので塗料を吸い込みません。

なのでここはプライマーであるミッチャクロンを塗布してから染めQを使わないとうまく塗装できません。

ミッチャクロンを使わないとすぐにペリペリ剥がれます。ちょっと触っただけで、です。

しかし困ったことにミッチャクロンを使ってもこのように剥げてくるので、足付けが必要なのかと思いサンドペーパーで少し足付けしてミッチャクロンを塗布。

その後に塗装を施してもあまり結果は変わらず、最終的にはこのような姿になります。

そのミッチャクロンがダメだったのか、施行者の私の技量不足なのかはわかりませんけど、どんどん塗装が剥げていって、2か月程で見るも無残な姿になります。

染めQはステアリングにはNG

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あとはシートの下部、ちょうど乗り降りするときに靴で擦れる部分です。ここもすぐに色が剥げてこんな感じになってしまいました。

染めQが剥げてくると細かな塗装の破片がパラパラ散らばり、手や服につけばなかなか取れません。

そして染めQでステアリングの塗装をするのはオススメできません。剥げます。

もともとステアリングの色落ちもあったのでグレーで塗装しようとしましたが、すぐに剥がれてきてダメでした。

塗装に知識があって、ステアリングを外してパテでキズを埋めてならして、そこからしっかり手を抜かずにやらないとおそらくすぐに剥がれてきます。

上記のシートの塗装剥がれはタウンカー売却までの間、剥がれては補修を繰り返し、なんとか持たせていましたが….次のタウンカーのオーナーの方は車内を見てさぞかし驚かれたことと思います。

本革部分はなかなかの耐久性

染めQ塗装した部分は本革部については長持ちします。

汚れでだんだん色が黒ずんできますが、それでもビニールレザー程の劣化具合ではありません。

ここは店頭にあるサンプル品みたいにどんなに強くこすってみても、ツメでガリガリひっかいてみても剥がれたりすることはありませんでした。

染めQで塗装したレザーシートのメンテナンスですが、今まで使ってきたレザーシートクリーナーみたいなケミカルはあまり意味がありません。

皮革表面に塗料がのってますので完全に意味がないとは言えませんが、塗膜をシートクリーナーで掃除しているにすぎません。

なので汚れがなかなか落ちません。私の場合は、ですが。

あまりにも汚れがひどくなってきたらシンナーで少しだけ拭いて汚れをとったり、新しく塗装しなおしていました。

車内の塗装に染めQは向かないのか?

塗装物同士がくっつくトラブル

車内は真夏で締め切っているとかなりの暑さになるのはみなさんご存知のはず。

その暑さのせいなのか、塗装されたリアシートの座面とリアアームレストがくっついて離れなかったんです。

染めQで塗装されてあるリアシートの座面、染めQで塗装されてあるリアアームレスト、その2つが接触している状態で放置。

リアアームレストを出してある状態(上記画像状態)にしておくと、塗装したリアシート座面、塗装したアームレスト、

その2つの塗料が暑さで軟化してお互いをくっつけてしまい、接触していた部分の塗料が剥がれてしまう、という事態がおこっていました。

これは染めQメーカーにも問い合わせて対策を相談しましたが、メーカー側も困惑している様子で結局解決には至らず。

そのまま5年間、剥がれては補修を繰り返して乗り続けました。

座面部分は本革、アームレストはビニールレザーだったので、やっぱりビニールレザーとの相性が染めQはよくないのかもしれません。

染めQ塗装はDIY好きならアリ

私の考えとしては、車内の小物、そこまでおおがかりな範囲でなければ染めQでの塗装もいいと思いますが、このようにシート全部塗装、のような作業にはあまり向かない、と考えます。

シート1脚4~5本は使うはずですので、1本約1,800円だとしても4本で7,200円かかります。

かかる時間も1脚、養生~塗装乾燥まで半日は見ておいた方がいいですね。

シートを車内から出し入れするのも苦労しましたし、その時シートの足がぶつかって、誤って内装をキズつけてしまったことも。

ですが自分の車のシートを自分でオールペンしたわけですから、DIYの観点ではかなり楽しめましたし、いい経験にもなりました。

車内の雰囲気はグレー1色からガラっと変わって現代風の明るい内装になり、

「塗装した。」と言わなければほとんどの人がわからないクオリティに仕上げられたので、より車に愛着がわいたのは言うまでもありません。

車のレザーシートに関してはペリペリ剥がれてきたりしましたけど、最近靴を染めQで塗装したんです。

そちらは1年経った今でも状態は良好。メーカーでも改良・研究を続けているでしょうし、モノが良くなってるんでしょうかね。

(シート塗装したのは約7~8年も前のことです)

これから染めQを使おうとするあなたに、参考になればと思います。

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