
大体1年に1度のペースで私は愛車のボディメンテナンスを行っている。ポリッシャーを使って磨き、コーティングまで施行するのだけど、いつも満足に磨ききれない。不満を持ちつつコーティングに踏み切ってしまう。
今回は磨きでいつもよりも高い満足感を得るために、磨きを頑張ってみた。使っているポリッシャーはリョービのRSE-1250。コンパウンドは3Mハード1Lと2Lを使って毎年磨いている。
その結果、例年よりも仕上がりに差が出て明らかにキレイにすることができたので、ここに記載します。
1年経ってくたびれたボディ
コーティングしていても汚れる
上記はボンネット、ルーフ、トランク、ヘッドライトの画像。ボディには洗車キズが無数についてしまっている。ヘッドライトは黄ばみが進行して角度によってはくすみが見える。
去年もコーティングを施行しているのだけど1年もすれば必ず汚れてくる。これは青空駐車場では避けられない宿命。どんなコーティングを塗っていようとやがて劣化して水アカや水シミ、異物、デポジットなどが付着する。
これを完全に避けようとするなら屋根付きの車庫を借りるか、使わないときはカバーを常に被せておくなどの対策をとらないとどうしても汚れてくる。
だけど屋根付きの車庫は限られた場所にしかなく、現実的とは言えない。いつもカバーを被せておくとなると、車を使う度にカバーをかける手間がかかってしまい、頻繁に使用する人にとってはとても大変な作業になってしまう。
私の止めているところも自宅の車庫とはいえ屋根はなく、また屋根を付けられる環境でもないので青空でガマンするしかない。となると汚れは避けられないのでキレイなボディを保とうとするならば、定期的な磨きは必要不可欠になってくる。
画像にもあるように、汚れの他に洗車キズも目立ってきてだんだんくすんだ感じの見栄えになってくるし、ヘッドライトもくすんだり黄ばんできてしまう。
ヘッドライトは一旦磨いてしまうと、再劣化防止の為にコーティングを塗っても加速度的に黄ばみの具合が進行してしまうケースことが多く、DTSもその例外ではない。ちなみに国産のヘッドライトよりはなぜか黄ばみの進行具合が遅い。
ボディ磨き
前準備
磨く前に前準備として洗車を済ませ、砂埃などの汚れを落としておく。そのあと鉄粉を除去する。化学薬品使って鉄粉を取る方法はボディにダメージを与えかねないので、粘土を使っての鉄粉除去をオススメする。
ポリッシャーを使って磨く
準備が済んだらボディを研磨していく。使うのはリョービRSE-1250。5~6年前にホームセンターで安売りしていたので購入した。購入してから気づいたけど、これはDIYで素人が車を磨くのには最適なマシンだそうだ。研磨力が弱いので失敗することが少ないことが理由らしい。私も磨きに関しては初心者と同様なので、磨きすぎるより磨ききれていない状態になってくれた方が助かる。取返しのつかない状態になってからではもう遅い。
コンパウンドは定番3M製品、ハード1-Lとハード2-Lを使用する。
数年前にネットで小分けで販売されているものを2つセットで購入した。この2つがあれば大体の車は大丈夫だそうだ。あくまでDIYレベルで、という話だけど。もちろんプロは多種多用なコンパウンドを使っている。
ハード1-L、ハード2-Lははノンシリコンで油分が入っていない。磨き挙げた状態がボディの「素」の状態。カー用品店で置いてあるようなコンパウンドは油分が含まれているものが多いので、磨き上げたと同時に油分がワックスの役割を果たして微細なキズを埋めてしまう。
それはそれで光沢が出ていいのだけど、バフでの磨きキズの状態がわからなくなってしまうので一長一短。このハード1-L、2-Lはそういったことにならないので、ボディの磨き具合がわかりやすいコンパウンドになっている。
ボディの磨き方
回転数を上げてじっくりと
初めに断っておきたいのだけど、ここで紹介する磨きの方法は完全オリジナルのやり方なので参考程度に留めてもらいたい。磨きは使用するバフやコンパウンドで回転数や力の入れ具合も変えていかなければならない、とてもシビアな世界。私が持っているコンパウンド、バフ、ポリッシャーではこの方法でいい結果が得られた。
今まではポリッシャーの回転数は2~3,000程度で磨いていたのだけど、今回はRSE-1250の最高回転数である6,000回転で行った。
ポリッシャーにかける力具合も今までより強め、ポリッシャーの自重+α程度から、グっとバフが少したわむまでの力具合とした。今までよりも強めに磨いてみた。
なぜ強めに磨いたのかというと、今までの方法だと水アカ程度しかとれず、洗車キズが満足に除去できなかったからだ。私がボディを磨く1番の理由が各種キズの除去であるので、思い切って強めに磨いてみようと。
リョービRSE-1250の研磨力が弱いのは今までの経験からわかっていたし、最初に使うハード1-Lも荒いコンパウンドではなく、結構力を入れて磨いていっても大丈夫なのでは?との考えも、強めに磨くことへの後押しになった。
今年からバフを買い足した。ウレタンバフだ。洗車キズ除去に有効なバフらしいので買ってみた。
アマゾンで購入。これにハード1-Lを付けて磨いていく。
ポリッシャーを動かす速度はじっくり、ゆっくりと動かすイメージで行った。コンパウンドが焼き付かないようにだけ注意を払いながら作業を進めていった。
こんな感じで時折手に水を付け、おおざっぱにビシャっとかける。コンパウンドが乾いてきたなあ、と思っても水を少量だけかければ、コンパウンドを付け足さなくてもまた磨くことができる。
仕上げのハード2L
濃色車の仕上げに必須とされているハード2-L。めんどくさがりな私はハード2-Lを使わないことが多かった。けど今回は横着せずに使ってみた。
バフを変えてハード1-Lよりもゆっくりとポリッシャーを動かす。回転数は同じ6,000。
するとどうだろうか、明らかに磨き傷、洗車キズが消えている。これはすごい。自分の手磨きでまさかここまでのレベルに達するとは思わなかった。
さすがに大きなキズは消えない。このDTSは元々法人で使われていた車両。おそらくではあるけど洗車するときに雑巾で乾拭きしたりしたのだろう。そんなキズがボディの至るところにある。
このキズが消えれば1番いいのだけど、ここまで深いキズを追うとなるとやはり相応のクリア層を削っていかなければならない。そこまでやるのはDIYでは怖い。削りすぎでクリア塗装がなくなってしまうことは絶対に避けたい。
であれば少し妥協して、磨きはここまでに留めておいてコーティングを塗ってしまう方がいいだろう。
コーティングを塗る
ラディアス・ガラスコーティング リボルトプロ
去年使ったものの残り。半分近く残っている。説明書によると冷暗所に保管しておけば数か月は大丈夫、と記載があるけど1年以上は経過してしまった。成分の変質などしていないか不安になる。
このコーティング、リボルトプロは今回を最後にして、次からは別の物にしてみようと思っている。
その理由は濃色車にはこのコーティングは向かない、のでは?と去年辺りから感じている。販売業者HPには汚れが付きにくい、といった謳い文句があり、撥水を超えた滑水でシミもつきにくい、といった文言が並べられていたと記憶している。それに惹かれて購入したのが使い始めたきっかけ。
確かに水ハジキはとんでもなく凄い。ビンビン弾く。だけど持続しない。DTSの場合、メンテナンス剤を使わなければ週1の洗車で1~2か月程しかその撥水能力を維持できない。シミもよくできるし、梅雨の時期にうっかり放置してしまうと最悪の状態になる。
決してこのコーティングの性能を否定しているわけではなく、単に私の車とは相性が合わなかったのだろうと思っている。
残しておくのももったいないので、今年の施行で全て使い切ってしまいたい。
ヘッドライトにも
ボディと同じ工程を踏んでヘッドライトも磨いたので、ヘッドライトにも塗布。少しでも劣化の進行を遅らせてくれれば。
完成
思った以上の仕上がり
ちょうど日が落ちてきたころだったのでうまく写真が撮れなかった。午前中1時間、途中昼休憩を挟んで午後から3時間かけ、ヘッドライト・ボンネット・フロントフェンダー・トランクを磨いてコーティングを施した。
明らかに例年よりもキレイになった。磨きに時間をかけたのと、ハード2-Lをしっかり使ったのが今回の仕上がりに差が出た要因だと思われる。
最初にあった洗車キズはほとんど目立たなくなってヘッドライトのくすみも取れた。DIYで車磨きを初めて約3年、初めて納得のいく仕上がりに出会えたかもしれない。やっぱり磨きは奥が深い。
今月中には残りのボディ箇所も磨いてコーティングを塗る予定。
個人素人作業レベルでの車磨きもここまでは到達できる、というがわかっただけでもよかった。仕上げの磨きはおろそかにしてはいけないなあ、と痛感。特に黒などの濃い色は仕上げ磨き作業に多くのリソースを割いたほうがいいように感じる。
それとコンパウンドとバフの組み合わせもとても大事。これは時間をかけてベストな選択を見つけ出すしかないと思う。リョービRSE-1250は切削力が弱いので、思った以上に力をかけても大丈夫。
前述したように私の今回の磨き方が全ての方に当てはまるとは限らないので、ご参考にされる方はそこだけご了承下さい。
<追記>
コーティング施行から1週間が経ち、改めてボディの状態を再度確認してみた。
シミや汚れ、洗車キズは格段に減ってはいるものの、磨きキズが全体に残ってしまっていた。バフ傷、オーロラマークと呼ばれている傷だと思う。角度を変えて見るとそれが良くわかる。写真では写すことができなかった。
状態確認の為にサッと洗車してみたのだけど、すぐに撥水がなくなってしまった。
1年前のリボルトプロが古すぎてコーティングがしっかり定着しなかったのか、あるいは寒すぎて定着不足だったのか、または夜露にやられてしまったのか….
わからないけどいずれにしてもリボルトの特徴である撥水はなくなってしまった。
撥水に関してはメンテ剤を使えばすぐにバリバリの渇水状態に戻すことができるので問題はない。たった1回洗っただけで撥水能力が落ちてしまうのが問題。
何かしらの定着不良が起こっているのは間違いないだろう。ボディのツヤが衰えているということはないので、撥水能力だけが落ちているだけでコーティング層は残っていると思う。
結果的にツヤは満足いくレベルで出せたけど、バフ目が残ってしまったことは悔やまれる。改めて磨きの難しさを再認識した。
今回私が使用したコーティング、リボルトプロの記事はこちらから