世界で猛威を振るうコロナウイルス、未だに感染が沈静化する雰囲気はありません。
日本で騒がれ始めたのが2020年2月頃の横浜に停泊したクルーズ船辺りからだったと記憶しています。
よその国の出来事、としか捉えていませんでしたが、まさかここまで日本でも感染者が増えるとは思っていませんでした。
緊急事態宣言後、社会の様相は一変しました。
人と人の間に距離を作るようにと言われ、仕事はもちろん普段のコミュニケーションを取るのが不便になりました。
ここで今注目されているのが車です。今中古車が売れているそうです。
車通勤に変える人が増えているのだとか。
新車ではすぐに手元に入らないのもあって、中古車の需要が伸びている、と。
普段から車通勤の私はそういった意味では感染リスクはかなり低く、安心感を得ていましたけど世間がそれに気づいたようで。
ここで気を付けてもらいたいのが車内感染です。
車内の清掃・除菌が不完全だと感染のリスクは高まります。
ここでは日本よりも深刻な被害を受けている海外の車内感染対策を元に、適切な清掃・除菌方法をお伝えします。
これは実際に海外のディーラー実践されている方法です。
加えて、室内清掃時に感染予防対策として抑えておきたいポイントも記載しました。
車を営業で使用される方、不特定多数の人を乗せる機会がある方などに是非読んでいただき、参考にしてもらえればと思います。
車内のコロナウイルス対策
トヨタが推奨する40の清掃・除菌項目
トヨタは動画でコロナウイルス感染対策として最も効果のある除菌場所を公開しています。
その場所は以下の通り。
①外装ドアハンドル
②ドアフレーム部
③インテリア・ドアハンドルレバー
④ウインドスイッチ
⑤インテリアドアハンドル
⑥ドアポケット
⑦シートベルト
⑧シートベルト・ラッチ部
⑨シート調節ボタン等
⑩ステアリング
⑪ホーン
⑫ウインカーレバー
⑬運転席エアコン吹き出し口
⑭ダッシュボード
⑮エンジンプッシュスタートボタン(キーシリンダー部)
⑯シフトレバー
⑰ナビゲーション・タッチスクリーン
⑱センターエアコン吹き出し口
⑲エアコンボタン
⑳グローブボックス
㉑車検証ケース
㉒センターコンソール
㉓カップホルダー
㉔ルームミラー
㉕室内灯
㉖グラブハンドル
㉗キー
㉘ヘッドレスト
㉙シートポケット
㉚リアアームレスト
㉛フューエルキャップ
㉜タイヤバルブ
㉝トランクリッド部
㉞パーセルシェルフ(ワゴン・SUVなど)
㉟トランク収納部ハンドル
㊱トランククローザーボタン
㊲ボンネットリリースレバー
㊳ウォッシャーキャップ
㊴ディップスティック(油量確認ゲージ)
㊵オイルキャップ
手で触れそうな箇所はほとんど網羅されています。
営業で使用する車、タクシー、バスなど、カーリースなどで人手に渡ることが多い車、ハイヤー車など、これら不特定多数が乗車するような使い方をする車は特に有効なのではないでしょうか。
人口の多い都心部はまだまだ予断を許さない状況が続いていますので、感染を広げない為にもこのような対策が必要になってきます。
特に内装では以下の箇所を重点的に除菌することで高い効果が望めます。
ステアリング、ドアハンドル、センターコンソールパネルのスイッチ類、ナビゲーション周り、シフトノブ、シート、シート調整機構レバー・スイッチ・ボタン類、ウインドスイッチ、
上記40項目が多すぎると感じる場合、これらの清掃・除菌だけでもコロナウイルスの感染リスクを低減できるはずです。
コロナウイルス除菌・清掃に適したリスト
石鹸や70%のイソプロピレンアルコールを含む除菌用品はウイルス対して有効とされています。
アルコール濃度の高すぎる消毒液等は車に使用の際、内装部品やシート・レザー部を痛めてしまう恐れがあるので避けた方が良いでしょう。
もしくは目立たないところでテストしてください。
上記に紹介している独立行政法人製品評価技術基盤機構このようなリストが公開されています。
新型コロナウイルスを用いた検証で一定濃度以上の9種の界面活性剤が消毒に有効と判明したことから、これらの界面活性剤「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」、「アルキルグリコシド」、「アルキルアミンオキシド」、「塩化ベンザルコニウム」、「塩化ベンゼトニウム」、「塩化ジアルキルジメチルアンモニウム」、「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」、「純石けん分(脂肪酸カリウム)」又は「純石けん分(脂肪酸ナトリウム)」を使用時に有効濃度以上含有するものとして製造者(事業者)からNITEに対して申告された製品を一覧表にまとめたものです。
「新型コロナウイルスに有効な界面活性剤が含まれている製品リスト」PDFから抜粋
ここに記載されているアイテムを使用すれば確実にコロナウイルスに対して効果があるでしょう。
ただ、車内で使用するには未知数の物も多く、中には漂白剤系の過激な製品も含まれているので注意が必要です。
コロナウイルス対策で車内除菌の注意するところ
上でも少し触れましたがアルコール濃度の高い製品の使用は車内では控えた方が望ましいでしょう。
特にレザー部への使用は最悪、色落ちやヒビ割れといったことも考えられます。
車のレザーはその表面に対摩耗性向上の為になんらかのコーティングが施されている場合がほとんどです。大体ウレタンコーティングの類だと思います。
そのコーティングをアルコールベースの製品だと痛めてしまう可能性があります。
もし使用することが避けられない場合は、その後レザーコンディショイナー等の保湿剤を使用すれば革の乾燥を防ぐことができます。
そして漂白剤、過酸化水素、アンモニアベースの製品の使用は特に控えてください。
これらは強力な殺菌効果がありますが車内のあらゆるマテリアルを損傷、または痛めてしまう恐れが高いのです。
また、ステアリングは驚くことに公共の便座の約4倍の細菌が付着している可能性があるようなので、清掃・除菌は念入りに行いましょう。
車内への使用は石鹸が最も安全
コロナウイルス対策として車内への除菌は家庭用洗剤や石鹸を使用することが最も素材を痛めません。
ウイルスの構造上、石鹸は大きな殺菌作用があるとのことです。インフルエンザウイルスにも大きな効果があるとか。
テーブル、ドアノブなどには、市販の家庭用洗剤の主成分である「界面活性剤」も一部有効です。界面活性剤は、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化するものです。9種類の界面活性剤が新型コロナウイルスに有効であることが確認されています(NITEの検証による)。
厚生労働省HPより
家具用洗剤の場合、製品記載の使用方法に従い使用、台所用洗剤の場合、薄めて使用する。と同HPに記載があります。
簡易的なハンドソープなどを車内に常備しておくのもいいかもしれません。
感染リスクを抑える為に徹底した行動を
コロナウイルスの猛威はとどまることを知りません。
第3波~と叫ばれてからしばらく経ちますが、感染者は増える一方です。
高止まりを維持する感染者、増え続ける重症者数、
日本はこれからどうなってしまうのでしょうか?
ワクチンの供給を急ぐ声が聞こえてきますが、一体いつになれば接種できるのか?安全性は大丈夫なのか?
疑念はつきません。
今しばらくは個人個人での感染対策、意識が最も重要な時期が続きそうです。
安全な車移動、車内空間を作り出すために、室内の徹底した除菌が必要です。
※当記事の内容を実行したことにより、コロナウイルスの感染を完全に防ぐことを保証するものではありません。
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