過走行、無交換の車のATFを交換するときの2つの注意点

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ATF・デキシロンⅥ 自動車関連

現在の日本ではMT車は絶滅しつつあり、主流は完全にAT車(CVT)です。

エンジンオイルは交換するようにと言われるけど、ATFは交換派と交換しなくてもよい、とする非交換派と分かれている。

私はATFも交換を推奨しています。だけど一気に交換するのは好ましくないと考えます。

AT本体を痛める、または故障させてしまう恐れがあるから。

今回はATF交換について述べていこうと思います。

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ATF交換について

ATF交換派の意見

ATFは前述したように車が趣味の方々の間では交換する派と、交換しない派とで分かれている。

主に交換を推奨している方の話は

  • ①油なので劣化は避けられない。よって交換するべき。
  • ②交換したことでATのフィーリングが良くなる。

といった意見が多い。

ATF非交換派の意見

対して交換はしなくてもよい、とする意見は

  • ①交換することで不具合が生じる恐れがある
  • ②メーカー側で交換を推奨していない車種が存在する

このような意見が多数見受けられる。

ATFは精密部品

ATFが普通のオイル類と違う部分、それはATFは潤滑が主目的ではなく、作動油としての働きが主だからだ。

様々な社外品のATFが存在しているが、ATFに関しては純正品を使用することを推奨したい。

油圧で制御している面もあるので、純正油を用いてATが設計されている以上は純正ATFを使用するのが最も適している。というのが持論。

過走行車のATF交換を実施

走行距離10万km超え車両のATFを交換

タウンカーATF注入口

私が所持してきた車は全てATF(CVTフルード)交換を行ってきました。

それで具合が悪くなったことはほとんどない。この「ほとんど」というのには理由がある。

後述で説明します。

画像は以前所持していたリンカーン・タウンカー。16万kmまで乗っていた。

ATF注入口が狭く、急遽紙のろうとを用意したときのもの。

購入時ですでに8万km程だった。この車のATFを交換したのは確か12万kmを超えた位だったと思う。

それまでは交換歴が分からず、交換したことによる不具合が怖くて交換に踏み切れないでいた。

この時はフォードのディーラーで作業を行った。

交換後はDレンジでのクリープ発進が力強くなり、もともとなかったシフトショックが更になくなり、変速感の全く出ないATへと変貌したのを強く覚えている。

少しATFのにじみがパッキンから見受けられるとのことで注意していたのだけど、それがポタポタと漏れにまで発展してしまい、漏れ止め剤を注入した。

ATF交換後まもなく、のことだっただろうか。

ATF漏れ止め剤飛燕

ご存知の方もいるだろうと思う。飛燕の漏れ止め剤、ATF用。

この漏れ止め剤がいけなかった。入れて少し走行した後シフトショックが強くなってしまい、入れたことを少し後悔した。

これは良く止まると評判で、そのおかげか漏れは治まったので良かったのだけど、タウンカーを降りるまでシフトショックが強くなってしまったことをずっと気にしながら乗っていた。

この漏れ止めは入れたあと、にじみや漏れの箇所から漏れ止め成分が染み出すと紫外線や温度変化、外気に触れることで少しづつ固まり成分が硬化、最後にはしっかり漏れを治めるというもの。

たまたまタウンカーのATには相性が悪かったのだろう。と思いたい。

やはりATFは純正のみを使用し基本的には添加剤も極力入れない方がいい、と強く感じた。

8万km無交換車のATFを交換

DTS、ATF交換

これはキャデラックDTS

新車時からの整備記録簿が全て残っている(多分)のだけど、1度もATFを交換した記録はない。

キャデラックDTSのATは4T80Eというエンジン同様、10年以上も前から使われている機構をブラッシュアップさせ続けてきたAT。

よく言えば熟成、悪く言えば古い。

このGMが誇る?ATは少々シフトショックが強い。力のあるエンジンのパワーを受け止めているからなのか、1速→2速が最もドスン、とくる。

画像は市販のチェンジャーを使ってATF交換作業をしようとしているところ。

乗り換え当初から気になっていたけど、ドゥビル・STS・DTSはシフトショックがちょっと強め、と知り合いに言われていたのであまり気にしないように乗るよう努めていた。

ある日、調べているとトルコン太郎、という圧送交換が可能なATF交換マシンがあることを知り、興味が出てきたのでトルコン太郎を扱っている最寄りのお店へ出向いたところ、DTSはトルコン太郎を接続できる箇所がどうしてもない。とのことで断念。

これ以降DTSのATFを交換したい欲、が強くなってきてしまい、DIYでの交換に踏み切ることにした。

交換は少量づつ行い、2リットル抜いて2リットルを入れる、を3回繰り返したのち、試しに近所を走ってみたところ、ATのフィーリングが劇的に変化。

1速→2速間の変速ショックがマイルドになり、踏み込んだときの加速感もより爽快感のあるものに変わった。今まで所有してきた車の中でATF交換の効果を1番体感できた。

ATF交換時の注意点

1、社外品のATFは要注意

純正以外の社外品を使う際は注意してもらいたい。不具合が起きるか、これまでよりも良いフィーリングが得られるか、わからない。

仮に不具合が起きたとしても誰にも文句は言えない。

昨今ではATF交換をしている大手量販店などではATF交換の際に一筆書き、交換したことに起因するATの不具合が発生しても文句は言いません。といった内容の書類を書かされる。

もし拒否してしまうと、その店舗ではATF交換を受けられない。

どうしても社外品、例えばワコーズのATFが入れたい。

となった場合は自分の車にそのワコーズのATFを入れた事例がないか、お店の人に聞いたりネットで下調べをしてから交換した方がいい。そうすれば安心感も得られるし、交換後のフィーリングもある程度はわかる。

2、ATFは少しづつ交換

交換は不具合のリスクを最小限に抑えるため少しづつ交換することをオススメしたい。

トルコン太郎の圧送による全交換であれば機械の力を借りて強制的に古いATFを排出させるので、AT本体にあるスラッジがバルブボディなどの細い経路に詰まることなく、一気に交換ができる。

その圧送式による全交換が不可能であるため、少しづつ、汚れたフルードを薄めるという印象で交換を繰り返していく。こうすることで手間はかかるけど安全に交換が可能。

この交換方法をヤナセディーラーで相談してみると、とても良い方法だ。とお墨付きをいただいた。

DTSは長年ATFを交換していない個体で交換を実施してしまうとシフトショックがより強く出てしまうようになったりと、交換前と比べてATの具合が悪くなってしまう車両もあるらしい。

そういったリスクを少量で、回数を多くして交換すると回避できる可能性がある。使用するATF量が多くなってしまうというデメリットもあるが、ATを故障させてしまうよりはいい。

交換するのであれば早めの交換を

ATFは距離が伸びれば伸びる程、汚れが蓄積して交換が難しくなってきてしまう。交換時に多くの汚れを巻き上げてしまうから、と言われている。

将来的に交換する予定があるのであれば、早めの交換を。

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