ミシュランプライマシー3・STは静粛性重視。特異な販売経路

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プライマシー3ST仕様

ミシュランのタイヤは日本でも、性能が優れたタイヤとして以前から人気が高い。例えば静粛性や、走行性能、グリップなど、1部分に特化した性能ではなく、トータルバランスが良く、それでいて高い性能を保持しているとされ、熱烈なファンも数多い。

私の車も夏本番に差し掛かろうかとする頃、ミシュラン・プライマシー3へ履き替えた。やはり評判通りの良いタイヤで街乗り、高速、どちらでもストレスなく、本当にミシュランにして良かった、心から思えるタイヤだ。

このミシュラン・プライマシー3であるが、プライマシー3とは別にプライマシー3「ST」と、刻印のあるモデルが存在する。このSTとは一体何であるのか?ミシュランのHPを見てみてもSTの説明はない。

今回はこのプライマシー3・STについて、独自に調べてみたことをまとめてみた。

 

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●ミシュランへ問い合わせてみる。

まずは公式HPからミシュランへ問い合わせてみた。すでに問い合わせる前、というかこのプライマシー3を買う前に、ネットで様々な評判やレビューサイトを見ていてある程度の情報は仕入れていた。

STとは一体なんなのか?ざっくりとはわかっていたけど、公式なアナウンスはされていないのでその辺りどのような回答がくるのか?興味本位で問い合わせてみた。

 

・驚愕のミシュランからの回答

以下は、私が

「プライマシー3とST仕様でどのように違うのか?」「STはどのサイズでも展開されているのか?」

と問い合わせたときのもの。

 

さて、早速にお問い合わせの件につきまして、【Primacy 3】には側面(サイドウォール部)に「ST」の刻印が有るものがございますが、この「ST」は社内識別用の表示の一部であり、「ST」の有無に関わらず製品名は全て【Primacy 3】となります。
また、「ST」刻印が有るものと無いものとではパターンデザイン等の仕様が異なる製品もありますが、仮に同一サイズで「ST」表示の有無の両方のタイプがある場合、【Primacy 3】としての基本的な性能はどちらも同じです。

次に「ST仕様はどのサイズでも展開されているのでしょうか?」につきまして、これは予告なく変更することもありますが、「ST」刻印はサイズによって有無は異なります。

以上ご案内いたします。
ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。

 

驚きの返答内容だ。

STとは社内識別用の刻印パターンも違うが走行性能は基本的には同じ。

なんともお粗末な回答でなはいか。このような回答が来るとはまさか、といった感じだ。パターンが違うのに走行性能が同じはずはない。トレッドウェアが無印とSTとでは100も違うのに。

 

・再度問い合わせるも的を得た返事はない。

このままでは黙っていられない。もう1度ミシュランをつついてみた。

・トレッドが100も違うのに社内識別用という理由は納得できない。

・海外のミシュランサイトではST仕様の存在を公言しているようなページも確認されている。

・日本に入ってくるプライマシー3だけ、無印/ST共、一緒の性能であるのか?

 

上記のような質問を投げかけた。その回答が以下だ。

 

早速にお問い合わせの件に関しまして、前回ご案内の通り、【Primacy 3】は「ST」刻印の有無に関わらず、基本的な特徴はどちらも同じです。
尚、弊社では「ST」刻印の有無を以てタイヤの性能を比較しておりませんことをご容赦ください。

また、海外のコミュニケーションは国や地域で内容が異なるケースもございます。日本法人の弊社、日本ミシュランタイヤ株式会社で取り扱う銘柄は【Primacy 3】となりますことを改めてご案内申し上げます。

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やはり納得するような返事はこなかった。何か大人の事情があるのだろう、と察する。このままミシュランと押し問答していても仕方がないので、ミシュラン側から正式な回答を得るのは難しいと判断した。

 

●タイヤ知識に明るい有識者を取材し調査した結果、STの核心に迫ることができた。

プライマシー3・STとは一体なんなのか?この疑問についての正式な回答を得られるのは厳しい。

ネットでは様々な情報が飛び交っている。どれが本当の情報なのか?それともどれもウワサに過ぎない程度の情報なのか?

その情報の裏を取り、確証を得られるだけの情報を持っている人物とコンタクトを取り、ST仕様とは?との疑問に快くお答えいただいた。その方をこの記事では仮にA氏とする。A氏と知り合うことができたのはとても幸運だった。

氏の話はこのようなものだった。

 

・タイヤの製造国について

「プライマシー3 ST」-ミシュラン・タイ工場製。STはサイレント・チューンの略。

「プライマシー3」-ミシュラン・(仏除く)欧州工場製。

 

・STのサイズ展開

・15インチ

195/65/15

・16インチ

205/55/16 215/60/16 225/60/16 235/60/16 205/65/16

・17インチ

235/50/17 215/60/17

・18インチ

215/45/18 225/45/18 255/45/18 235/50/18 245/50/18

・19インチ

245/45/19

 

上記以外のサイズは欧州工場製の「プライマシー3」。なぜこれが分かるか?というと、日本ミシュランがこれを販売する前に経産省か国交省かのお上に、「このサイズはプライマシー3で、これはプライマシー3・STという名前で販売させて下さい。」

というリストを提出する。

つまり、日本ミシュランはサイズ毎にSTかプライマシー3かを初めから知っている。ただ、その振り分けは多分、仏ミシュラン本社からの指示でしょうから日本ミシュランはどうしようもないといったところ。蛇足ではあるが、日本以外の東南アジア諸国の人はSTしか購入できない。

他方、欧米諸国ではプライマシー3しか販売していない。タイヤが到着するまでの間、無印なのか、はたまたSTなのか?で悩めるのは日本の特権?です。

驚愕の内容が明るみになった。日本ミシュランは初めからサイズ毎に無印とSTとの存在を知っていて(当たり前か)、本国の支持でやむなく一緒くたに販売しているといったところか。

 

A氏は続けた。

 

両方の違いを端的に言うと、かっ飛ばすなら無印。大きな声では言えませんが、???km/hでも全然問題ない。アウトバーンをFRでもオッケーなのですから。一方STはアウトバーンを基本走らないので、そんなに出すとシミー(微振動)が出てきて恐ろしい。その代り、静か。

無印とSTとではゴムコンパウンドが違う感じで、STはいわゆるブチルゴムで出来てる感じでしょうか。この2つは似て非なるタイヤ。なので、本社の指示とは言うものの2種類を販売させられている日本ミシュランの公式回答は、

「同じものです、でも、ごにょごにょ…」って煮え切らないのは無理もないと思います。

 

胸のつかえが一気に取れた気持ちだ。日本のミシュランがなんだかかわいそうに思えてくる。この情報がどこまで正しいかは公式から正式にアナウンスがない限り、また不確かなものではある。だけど私はこのA氏に信頼を寄せている。

これからプライマシー3を購入しようと検討しているあなたへ、是非ともこの記事を参考にしてもらえれば幸いだ。

 

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コメント

  1. ひろ より:

    とても参考になりました。「無印」を買ったあとでしたが・・・
    STを写真で見た違いは両サイドのパターンがストレート(平行)で無印は斜めで「への字?」です。あとレンジがSTが「V]で無印が「W]だったと思います。一般人には関係ない?ので「静かで長持ち」であれば外径少し変わりますが次回はSTもいいなと思っています。

    1. シュウ より:

      STと無印のパターンの違いは私も確認しました。知人に無印を履いている人がいるもので。よく見ないと違いがわかりませんが、「パターンが違うのに性能は同じ。」というミシュランの回答は、色々な事情があるにせよ人を小馬鹿にしているように思えて残念な対応でした。レンジの違いも教えていただきありがとうございます。

      聞いた話だと「ST」は3年・6万キロ程使ってもまだ溝が残っている状態だそうです。が、先にタイヤの寿命が来てしまいショルダー部にヒビわれが発生する。とのことです。

      1. ひろ より:

        なるほど STは「真円度の高いピレリ」という認識でいいのかな?
        嫌いでは無いですがやはりSTと無印は「別物」という認識は間違ってないと思います。

        1. シュウ より:

          そうですね、ひろさんのおっしゃるような表現が当てはまるようなタイヤだと思っています。記事にしたようにトレッドウェアが100も違いますから、製造段階で違う素材のゴムを使っているハズなんですよね。なのに一緒くたに販売してしまうからこのような混乱が起こるわけです。そこが1番の問題です。

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