ここではフロントガラス、サイドガラス、リアガラスにアルミテープを貼りつけた時の効果やその狙いについて着目していきます。
ガラスにアルミテープを貼り付けるのはトヨタがこの技術を公表した当初から言われていた箇所で車種を問わずに施行しやすい部分でもあり、まずはガラスから貼る方も多いのでは?
公開当初のフロントガラスの隅に貼る方法とは別な貼り方を参考にしていきます。
アルミテープの狙いはダウンフォースの低下の抑制
フロントガラス
上図の「31」の部分が除電器、つまりアルミテープということになる。(a)が車両全体図で(b)が断面図。
図(b)の「35」がボンネットになり「36」がフロントガラスで矢印の方向が風の流れになっている。
図(b)のようにアルミテープを設けると、空気流に斥力が生じることを抑制することができ、空気流が剥離することにより車体の上面側が負圧となることを抑制することができる。
そして車体を押し下げるダウンフォースの低下を抑制して、前輪または後輪と路面との接地荷重を想定した範囲、または適正値に維持することができる。とされている。
ここの狙いは走行風がボンネット後端からフロントガラスへと流れていく際、空気流の乱れが生じて抵抗(斥力)が発生し車体上面が負圧となってしまう。
そうすると車体が少なからず浮き上がってしまい、適正なダウンフォースがかからなくなってしまうのでそれを抑制することが狙い。
この技術における「空気流の剥離」とは走行中の車体に沿って流れる空気流が不安定に、スムーズに車体沿って流れていかない現象のことを指していて、この現象をアルミテープなりの除電装置によって車体に帯びた静電気を解消することにより、設計者が意図した通りの、またはそれに近い形で空気流を車体に纏わせて走行抵抗の妨げを排除する。ということ。(間違っていたらご指摘下さい)
車種によってボンネット後端とフロントガラスとの距離はそれぞれで、上図のように後端とフロントガラスが離れていることも考えられる。
この場合だとエンジンルームに流れていく空気量が多くなてしまう可能性があり、空気流の特性が変化してしまって思う通りの結果が得られないことも考えられる。
なので図の太線のように、ボンネットとフロントガラスとの間に1枚板を挟むことも有効であるらしい。
中々面白い試みではあるなあと思う部分もあるけど、実際に施行するとなると少々手間がかかってしまう。
リアガラス
ここもフロントガラス同様、リアガラスとトランクとの空気抵抗を抑制することで空気流の剥離を抑えることができるので、ダウンフォースの低下を防ぐことができる。
図ではリアガラスの表面にアルミテープを貼り付けているように見えるけど、これまでのように裏側、室内面に貼り付けても同様の効果が得られることと思う。
実際表面に貼り付けようとすると、リアガラスの長さが足りずに貼り付けスペースが不足している車が多いように感じるので、室内側に貼り付けた方が個人的には具合がいいのではないか?と思う。
次にミニバン系統でのリアガラスで説明します。
セダン系とは違い、上図のようにリアガラスへは空気流は流れていかないような構造になっていることが多いと思う。
この場合でも間接的に車体後方の空気流を乱す可能性があるとし、図のようにアルミテープを設けることで空気流の剥離を抑えて車体を安定させる効果が望めるとのこと。
施行場所は特に限定されないものの車体幅方向で中央付近にあればよいそうで、図のスポイラー上面ではなくても破線で示されているような裏側に貼り付けても問題ない。
高速域で違いが出てくる
実際に自分の車両で試したところ、高速域80km~付近から違いがわかるようになってきた。激的な変化とはいかないまでも、確かにスムーズさは増してきているような感触に変わる。
車種によって効果のある部分は変わってくるので、少しづつ試しながら貼り付けていけばベストなポイントが割り出せるはず。
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