アメリカ製の自動車、いわゆるアメ車はなにかとネガティブなイメージがつきまとう。しかし車とは逆にアメリカ製のエンジンオイルは日本でも昔から評価が高い銘柄が多く存在する。日本でも評価の高いレッドラインは赤線とも呼ばれ、カー用品店でも多く在庫している程に有名どころ。
ここで紹介する「ロイヤルパープル」もその内の1つ。
レッドライン程にはメジャーではないものの、高性能なオイルであることは間違いない。
以前私も愛用していたこのオイルについて、そのフィーリングなど記載していきます。
アメリカではメジャーなロイヤルパープル
紫色のエンジンオイル
画像が見づらくて申し訳ありません。
このロイヤルパープルというオイルはアメリカ製のオイルで日本ではなじみがうすく、取り扱っているお店も多くありません。
たまにカー用品店でも見かけたりしますが….やはり一般的なオイルではないことは確かです。
画像を見てもわかる通り、普通の色をしていません。パープル、という名前の由来通りオイルの色は紫色です。結局エンジンに入れてしまえば色なんてわからなくなってしまうし、汚れてきてしまうと黒ずんでくるのは同じなので意味がないことかもしれません。
けれどこのメーカーのこだわり、みたいな部分を強く感じるので個人的にはこういった要素は好きです。
特徴
このエンジンオイルの最大の特徴は配合されている独自の添加剤、「シナーレック」にあると言えます。
これは何かと言うと、この独自の添加剤シナーレックがエンジン内部の表面を平滑にし、オイルの膜で覆うことのできる技術だそうで他のメーカーでは絶対にマネのできない代物らしいです。
この時、エンジン内部を平滑にしている段階ではロイヤルパープルがもつ洗浄作用によって以前使っていた残オイルや汚れなどを強力取り去ってしまうため、最初に使用するときはオイルライフが短くなることがある。とのこと。それ以降はロングライフで、大体1万km程度は大丈夫らしいです。
もう1つの特徴はオイル粘度が表記よりも少し柔らかい、ということ。
例えば5W-30であれば他社製のオイルだと5W-20程の柔らかさだ、と伺いました。これは私が実際に他のエンジンオイルと比べて確かめたワケではないので実証できない部分ではありますが、みなさんこのように感じるそうです。
ロイヤルパープルの使用感
特に私が使っていたのは5W-30。その次に10W-40です。1回0W-20も使いました。ロイヤルパープルHPSを2年程は使用し、使っていた車はスバルR2、リンカーン・タウンカー、キャデラックDTSです。
この中で最もオイル交換時の変化が強かったのはR2でした。
入れ初めはそうではないものの走りこんでいく内にどんどんスルスルと回るようなフィーリングに変化していき、エンジン音が遠くに聞こえるような、そんな感触になります。
踏み込んでもガサツな、荒々しく回るような感触はなくなっていき、次第になめらかなフィーリングになります。しかもこの感触がオイル交換後から長く持続します。この点がこのオイルの面白いところだと思います。
どのような銘柄のエンジンオイルでも交換直後はアクセルワークが良くなったり、いつもより車が前に進むような感触に変化しますが次第にオイルの劣化からその感触も薄れていく….
といったことになりますが、ロイヤルパープルは交換直後の「あの感じ」が長く持続します。
軽自動車にこそいいオイルを。と考えているので、いつも通勤に足に使用し当時乗っていたR2には少々大げさだったかな?と思いつつもロイヤルパープルを入れたわけですが、結果として入れてよかったなあ。と。
燃費もわずかながら向上しました。1リッターもいかないような誤差とも言える範囲でしたが。NAのR2だったのでパワーは不足していましたが、エンジンがシルキーになったことによって快適性が増して乗り心地という意味ではプラスになりましたので。
購入するには?
店頭販売では望み薄なので安定的に手に入れるとなるとネット販売に頼るしかないでしょう。
以前、筆者のよく行くイエローハットの店舗で見かけたりすることもありましたが、今は在庫していない様子。
定期的に購入したいのであれば、やはりネットから注文した方がいいかと思います。
ちなみに本国ではこのオイル、1本約9ドル程の価格で売られていてどこにでもあるような普通のオイル、という認識らしいです。ドンキホーテのような量販店でも売られているようなメジャーなオイルとのことです。
安すぎるロイヤルパープルについて
ロイヤルパープルを日本の代理店で購入すると大体1ボトル3,000円程度の価格に対し、その半額程度の1,500円前後程度で購入できるネット店舗が複数あることがわかります。この辺りはお気づきの方々も多いと思います。
なぜこのように正規品よりもここまで安く販売できるのかはわかりませんが、気をつけていただきたいのが輸入元や販売元を明確に提示していない部分です。
おそらくは多くの方が正規品よりも安いロイヤルパープルは並行輸入品、という意識の元ネットを物色していたり購入していたり、というのが実情だと思います。事実、私もそうです。
他銘柄のオイルにも並行輸入品は存在します。有名なところだとモチュールやモービル1でしょうか。やはり正規品よりも安く手に入るので、並行でもそこそこ値が張るとは言え、手が出しやすい価格設定です。
ですが、並行輸入を名乗るのであれば最低限「輸入元」や「販売元」を明示しなければなりません。
ロイヤルパープルに限ってですが、そういった明示しなければならない事柄を示さず、販売している店舗も少なからず存在します。そうなると並行品にすらならないのです。
そして、エンジンオイル事情に詳しい方ならお分かりになるでしょう。エンジンオイルの偽物がある、という事実。
数年前、ワコーズの偽物がヤフオクなどに大量に出回り裁判沙汰にまでなっています。ヒドイところだと実店舗でワコーズのオイルだと偽って別のオイルを売っていた、なんてところもあったようです。
ワコーズだけではなく様々な銘柄のオイルの偽物が出回っています。
その中で残念なことにロイヤルパープルにも偽物が存在する、ということがわかりました。
その偽物は大変精工に作られていて本物と偽物を並べて比べてみないと違いがわからず、プロの整備士の方々も騙された程でまずわからないと。
この偽物の状態について
・外見は本物と見間違えるほど精巧に模している
・中身は相当に薄められたもの
・オイル充填量に最大100cc程のばらつきがあった
と、以上のようにロイヤルパープルの偽物について有志の方から今回偶然にもお話を伺う機会がありました。
この偽物がどのような流通経路で出回っているかは不明ではありますが、並行品にもならない輸入元不明品の中に紛れている….。可能性としてはあり得ない話ではないと思います。
正規品以外のエンジンオイルを購入するということは少なからずリスクが生じてしまい、あくまで事故責任の下である、ということを念頭に置いて置いておきたいものです。
ロイヤルパープルの正規輸入販売元はこちらです。
・レッドツリー株式会社
コメント
いや
素晴らしいレポートです。
小生も軽バンにロイヤルパープルを使用していて全く同じ使用感です。
初回入れて見て……
代わり映えしないなぁ~~
しかし800㎞も走り進めると、
別物の滑らかなエンジンの動きに成ります(^-^)v
そして、その気持ち良く使える期間がとても長いのですよネ‼
軽バンに入れるとは恐れ入ります。
同じようにメッセージいただくことがたまにあるのですが、
みなさん軽に入れる方が多くて驚きです。軽トラに入れている、という方もいらっしゃいました。
おっしゃるように、ある程度走行距離が増えるとスムーズさが増しているのがよくわかるオイルですよね。
私も通勤車のソニカに初めて入れてみたのですが、3,000kmを超えてもなお初期のフィーリングが持続している感じです。
NDろどすたにいれてます
オイルならしの期間がちと長いですが(^_^;)
100キロほど走ったあたりから、滑るように加速しますね♪
サードまではR34と完全に加速ためです(^_−)−☆
東名上り、御殿場あたりのぐにゃぐにゃ下りカーブが大好物♪
ロイヤルパープル楽しんでいますね!
私はここのところ通勤のソニカ号にロイヤルパープル5w30を継続使用しています。
やはりちょっと走りこんだ辺りから滑らかさが増す感覚です。
上まで回す軽のエンジンにこそ、こんなオイルが必要なのかな?と最近は感じています。
ども!
いろいろ語られている「悪魔のオイル」なんですね。
私はまだ残念ながら未体験です。
シナーレック。
なんか近未来的な響き、ますます興味が湧いてきます。
それだけ完成度が高いオリジナルな油ですから、
添加剤の追加投入なんてNGですか?
100%コンプ・エステルのチタニックとかですと
強い個性がケンカして成分内で抗争が起きて台無しの恐れもあります。
でもしてみたい、異次元に。
こんばんは。
ロイヤルパープルはエンジンオイルだけではなく同社製品の潤滑油、例えばCRCのような製品がありますが、
それにもシナーレックが配合されているらしく、一般的な潤滑剤とは一線を画す性能を備えているそうです。
添加剤の投入は私は否定しませんけど、個人的にはあまり入れたくないですね。
個性的なオイルですのでその性質が変化してしまう可能性も捨てきれません。