シートベンンチレーション・ヒーターは1度使ってしまうとその便利さに病みつきになってしまいます。それ程に便利な装備。
最近では後付けでシートヒーターを装備することもでき、設定車種も増えてきています。
そんな便利な装備がキャデラックDTSにも装備されているのですが、どうも数年前から動作したりしなかったり、と不安定でした。
それがここ最近全く動作しなくなってしまい、ついに故障してしまいました。
ここではその原因と対策を記事にしました。
シートベンチレーション・クーラーの故障
スイッチONでも全く動作しなくなる
キャデラックDTSは全席シートヒーターが内臓されています。
その内フロント席にはシートベンチレーション(クーラー)も備わっており、大変快適にドライブを楽しむことが可能です。
シートヒーターは寒い時期にしか活躍することがありませんが、ベンチレーションはオールシーズン役に立ってくれる優れた装備です。
真冬に車内の暖房をガンガンに効かすと次第にシートと触れている部分、背中~お尻が暑くなってくることもあります。
長時間運転している場合にも起こりえる現象です。
そんなときシートベンチレーションをONにすればそんなこもった熱を取り去ってくれるので、大変重宝します。
この便利な機能が使えなくなってしまいました。
DTSはドアにシートヒーター・ベンチレーションのスイッチが備わっていますが、ONにしても一向に作動せず。
ベンチレーション・クーラーの両方の機能が同時に使えなくなってしまいました。
点検で故障原因が発覚
先日の車検のついでにこの不具合を伝えて点検してもらうことにしました。
すると原因がシートヒーター・ベンチレーションを制御しているユニットとそのコネクタ部の焼きつき、ということが分かりました。
制御ユニットは助手席下に張り付いており、そのユニットのピン部分・オス側と繋がっているコネクタ・メス側が焼けてしまっていて通電不良を起こしていました。
ディーラーの話によるとDTSだけではなく、他の車両でもたまに同じような不具合も見かけることがある、とのことでネットで調べてみるとキャデラック・エスカレードで同様の事例を数件見つけました。
どうやらエスカレードではそこそこ名の知れた故障のようで新旧問わず「持病」と呼ばれているそうで….。
これってもしかしたらリコールにもなりえるような問題なのではないだろうか?という疑問も。下手したら車両火災にまでなりかねない事案。日本ではまず考えられない故障。
何故このような焼き付きが起こるのか?という原因は不明だそうだ。けど本国の情報では元々設計段階で不具合があるのでは?という説が有力。
訴訟がお国柄の米国ですからこの件でGMを訴える、という主旨の書き込みもどこかで見られた。
そして何より困ったのがその修理価格。
ディーラーではユニット本体1個約¥90,000。焼き付いたコネクタは単品では取れないのでASSY交換になる。ということでハーネス一式約¥60,000。
そして工賃に4~5万かかるだろうとのことでかなり高額になってしまう。しかも他に原因がある可能性もなくはないので、もっと修理代がかさむ可能性もある。
これは高すぎる。自分でまずは現状を把握してみよう、ということで焼き付いたコネクタ類を確認しました。
接点復活剤を吹きつける
コネクタを外してみると見事に焦げついていました。これでは通電なんてできようがない。
そこで毎回私が愛用している接点復活剤に加えてクレのクイックドライクリーナーを併用して洗浄、導通を改善してみようと試みました。
まずはクイックドライクリーナーでモジュールオス側端子とコネクタメス側を洗浄。
十分に乾燥させたあと、接点復活剤を吹きつけてコネクタを元に戻します。
本来であればモジュール側の端子だけでもヤスリか何かで焦げつきをこすって落としたいところですがスペースが狭く、少々面倒だった為に横着しました。
もっとひどい事例だとコネクタが完全に溶けてくっついてしまうこともあるようで、私の症例だとそこまでひどくはなさそうだったので接点復活剤だけ吹きつけて治れば御の字、ということでまずは簡単にこの方法を試します。
海外のYouTubeですが上記動画にてモジュールを分解してハンダづけ修理、コネクタも新品に交換して治しているケースが紹介されています。
興味のある方は是非。
そして私のDTSですが、接点復活剤を吹きつけただけで見事にシートヒーター・ベンチレーションの機能が蘇りました。これで多額の出費をしなくても済みそうです。
エスカレードにお乗りの方も、この方法でもしかしたら機能が復活するかもしれません。
結果、シートヒーター・ベンチレーション故障の原因はコネクタ焼損によるもの、焼損する理由が詳しくは不明ながらも設計に不備がある。ということでした。
不安な方は1度チェックしてみて下さい。
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