日本人はとにかく車をキレイにしたがる人種のようで、毎週ワックスをかける人も珍しくありません。
知り合いの外国人の人やショップで聞いた話を統合すると、ここまで車をキレイにしたがる国というのはあまりないそうです。
そんな日本ではボディコーティングの技術が卓越していると感じます。施行すると洗車キズ1つなくなるその様は正に新車のようなボディです。
そのコーティングもご存知のように色々と種類があって一体どれを選べばいいのかわからなくなります。
私は詳しいワケではありませんが、最近コーティングについて細かく調べています。どんなコーティングをすればよいのか?とお悩みの方に、ちょっとしたコーティングの選定基準をお教えします。
※ここでは業者、プロに方にコーティングをお願いしたとして話を進めます。
多種多様なボディコーティング
現在の主流はガラスコーティング
まず最初に、現在の主流は完全にガラスコーティングと言えます。
私の記憶では15年位前まではポリマーコーティングが主でしたが、技術革新なのか何なのかはわかりませんがその頃からガラスコーティングという言葉もチラホラと聞かれるようになり、今ではディーラーでも簡単に頼める時代になってきました。
このガラスコーティングにも色々なメーカーから商品が出ており、クォーツガラスコーティング、エシュロンガラスコーティング、G-ZOXなどなど、簡単に数えるだけでも10種類は超えようかという商品があります。
上記に加えてポリマーコーティングやガラス「系」コーティング、ガラスコーティングなど、この中からコーティングを選ぶということはかなり難しいことです。
ポリマーか?ガラスか?
では大別してポリマーを選ぶかガラスを選ぶか?まずはそこから考えていきますと、単純に価格の違いで見切ってもいいと思います。
現在ポリマーコーティングはガラスよりも安価で比較的手が出やすいコーティングと言えます。
反面コーティング層の持ちが悪いと言われていますが、ガラスよりもツヤは出やすいようでワックスを塗ったようなツヤが出る。とよく言われているようです。
持ちが悪いので年に1度の試行が必要になると巷では言われていますが、ガラスコーティングを施行しても汚れないワケではないので、ガラスコーティングを選ばず、あえて安価なポリマーコーティングを選んで1年毎にボディをリフレッシュできる。
と思える方であれば安いポリマーでも構わないと私は思います。
ではガラスコーティングはどうか?というとフッ素が主成分のポリマーより硬いガラス被膜でボディを覆うので、比較的汚れが付きにくくなったり洗車キズが付きにくくなったりすることが特徴です。
ツヤの印象も違い、文章で表現するのは難しいのですがポリマーよりもビシっと仕上がると言いますか、ワックスのようなテロンとしたツヤとはまた違うツヤ感が演出できます。
ポリマーよりも丈夫で長持ちするので昨今ではほとんどの方がガラスコーティングを選ばれる、または勧められることと思います。また、それに伴う需要の減少なのかポリマーを扱う店舗も年々減ってきている印象です。
丈夫とは言ってもノーメンテではダメで、年に1度程度メンテナンスと称して施行店舗によるボディケアを受けなければならないことがほとんどで、それを怠ると年数経過と共に美観が損なわれてきます。
親水か撥水か?
コーティングの種類、商品によって水ハジキ能力が違います。
バリバリ水玉ができて雨水を飛ばす撥水タイプ、ベターっとボディに付着しながら落ちていく親水タイプと、大きくわけてこの2つにタイプが分かれます。
撥水タイプはウォータースポットができやすい為に、濃色車には親水させるタイプがいいと言われていますが、個人的にはユーザーの好みで構わないと思っています。
コーティングの効果をわかりやすく演出するために大量に水をかけて親水具合をアピールする動画や映像などがありますが、あれは「大量に」水をかけて発現している現象で実際の雨はパラパラっと小雨程度で収まる雨も降ります。
そうなるとどうなるか?小雨程度であれば親水状態にはならないでボディに留まる、ということになり、そうなると撥水とあまり変わりがありません。
洗車のときの水ハジキが好き、という人であれば黒の車で撥水タイプを選んでも全然構わないと思います。要は自分が満足すればそれでいいんですから。
親水にしろ撥水にしろ、時間経過によって汚れてくるのは防ぎようがないので自分の好みで選んでもいいのではないでしょうか。
コーティングをする意味
これはご存知のようにボディを保護する。ということを目的としています。
ボディを劣化から、異物や汚れから守るためにコーティングを施行することが本来の役割です。特に鳥のフンは非常に強力な酸性が成分なので、ボディに付着したまま長らく放っておくと塗装にダメージを負って最悪再塗装するしかなくなる。という話は聞いたことがあるかと思います。
そういった異物が付着してもコーティングを施しておけばスルっと水をかけるだけで落とすことが可能となり、新車の美観を長く維持することが可能です。
他、コーティングを施行することで新車以上のツヤ感を演出させる為に施行するという意味合いもあります。
ただ、ツヤを出す為には多くのケースでコーティングを施す前にボディの研磨が必要になります。コーティングをしたことでボディ表面はワックスをかけたように平滑になりますので、それなりのツヤは出ます。
しかしコーティングの性能を最大に発揮させようとするならばむしろ研磨こそが重要で、美観を求めるのであればコーティングよりも重要な要素になります。
保証期間の謎
青空駐車では長くても1~2年程度
ディーラーでよく見かける謳い文句が「5年保証」という言葉。
5年間はワックスがけをしなくても新車のようなピカピカな状態が維持できますよ。と言っています。
ですが車のコーティングは何もメンテナンスせずに5年間もつ、というのはまず不可能だと思って下さい。
ガレージ保管で雨の日は車を走らせない等、徹底して汚れないように管理しているのであれば実現は可能かもしれませんが、現実的ではありません。
1年に1度、コーティング施行店でメンテンナンスを施さなければ例え高価なガラスコーティングと言えど、1年を超えた辺りからだんだん衰えてくるでしょう。
年に1度のメンテをしなければ保証外
「5年保証」という言葉は適切にメンテナンスしてボディケアを行った上での保証です。
このメンテナンスでまた高額な料金が取られてしまうので、(大体1~2万程)ディーラーやコーティング屋にしてみれば継続的にお金を落としてくれる顧客、としてありがたい存在です。
最近はユーザーも知識が付いてきているのでディーラーもその辺りを気にしているのか、5年持ちますよ。と大々的に宣伝している店舗は減ってきたような気がします。
反面、コーティング専門店ではガラスコーティングが流行りだした頃から1~2年程度持続、とキッパリ断言するお店が多かったですね。
コーティングに過度な期待は禁物
どんなコーティングをしていても汚れる
どんなに高いコーティングをしていても必ず汚れます。今ではあまりいませんが、コーティングしたから洗車しなくてもいいでしょ?という考えは大きな間違いです。
汚れが付かないコーティング、という商品は現時点では存在していません。
濃色車はウォータースポットがつくことを嫌います。色が濃いとシミがつきやすくなることはご存知の通りです。
コーティングをすることでボディの塗装面は被膜で守られるので塗装面はシミが付き難くはなりますが、コーティング層は確実にダメージを負います。
硬い被膜を売りにしているガラスコーティングがありますが、それも例外ではありません。むしろコーティングをしたことで水シミやウォータースポットがつきやすくなってしまう環境も存在します。
窓ガラスにウロコ染みが付いてしまうとなかなか除去するのは難しいですよね。窓ガラスでさえシミが付着してしまうのにボディを汚さない、シミも付かない、という完全無敵なコーティングなどありはしません。(現時点では)
コーティング層はどんなに厚く施行しても、髪の毛1本程の厚みしかないと聞きます。
そのか弱い層に、汚れ防止、シミ防止、加えて美観さえも求めるのは少々酷な気がします。
なので私の個人的な意見としては高いコーティングを施行するより、手軽で安価、経済的なコーティングを選んだ方が懐にも優しいしいいのでは?と思います。
コメント