今回は「マグネティックライドサスペンション」について調べたことを記載していきます。
調べていくと大方、8割位はアウディが検索に引っかかります。
しかしこの技術、元を辿るとGM「キャデラック」なんですよね。Delphi Automotive というアメリカの企業が大元です。
では少しづつ触れていきましょう。
1000分の1秒単位で路面状況を読み取る
乗り心地や操舵性に寄与
日経テクノロジー→http://techon.nikkeibp.co.jp/article/WORD_LEAF/20050808/107452/
路面の状況や速度に応じて瞬間的にサスペンションの減退を変化させて、その都度適した足回りにさせてくれるというシステム。
突き上げがある路面や街中ではソフトに、高速走行ではフラットな姿勢を保ちロールを抑えてくれる。
サスペンションに内臓された磁性コイルに電気を流したとき、同じく封入されている特殊なフルード、磁性流体の特性が変化して減退力が変化する。というのが大まかなシステムの概要です。
近年はキャデラックやアウディに多く採用
特にキャデラックは古くから先進装備が好きなメーカーらしく、高級ロードスターであるキャデラックXLRのデビューから初採用された。
その後のキャデラックのモデルにはほぼ全てのモデルにおいて、日本正規輸入車には標準でマグネティックライドが備わる。
実際の乗り心地の感想は?
正直に言ってマグネティックライドがどうコントロールされているのか把握しにくい。
筆者の愛車であったキャデラックDTSには標準で装備されている。本国仕様だと非装備車が選択できるけど、日本にいる限り乗り比べる機会はないだろう。
アウディではオプションで選べるようにはなっているようだ。
しかしマグネティックライド仕様を選択することでプラスされる金額を考えると、二の足を踏んでしまうユーザーが多いことも事実としてあるそうです。
試乗しても違いがよくわからない、等の感想を見かけることもあって、装備車と非装備車との絶対的な乗り味の違い、は大きなものではないのかもしれない。
しかしキャデラックDTSに関して言えば街乗りと高速でのボディの沈み込み具合、フワフワとした挙動が高速では抑えられているのが分かるので、効果が無いわけではない。
アクティブサスのようなものに近いと思われる。
現在の筆者の愛車であるキャデラックXTSにもマグネティックライドが備わっている。
第3世代と言われるマグネライドということもあり、システム的に洗練されてきたイメージがある。
ドイツ車さながらの硬質な味付けでそれでいてフワっと感も残す、絶妙なバランス。
スポーツモードを選択すれば瞬時に足回りが引き締まり、上下の挙動が抑えられる。
故障はするのか?
システム自体の故障は耳にしたことがない。
だけど通常のサスペンションと同様に油漏れ、ヘタリなどはおこるようで、走行距離がかさんだ個体ではそのような車両もあるとのこと。
DTSのマグネティックライドを新品でディーラー購入すると1本20万超えという、超が付くほどの高額なサスである。数が出ていない車両なので仕方ないのかもしれない。
乗り換えたキャデラックXTSでは恐れていたことが現実となり、
フロントサスからのバキバキ、ゴリゴリという異音とリアサスからのオイル漏れで車検に通るか怪しいということになり、泣く泣く交換することに。
ヤナセ見積もりではなんと90万に迫る見積もりを請求され、腰を抜かしそうに。
得意の個人輸入で費用を抑えたものの、それでも総額で20万超えの修理費は痛かった。
今後の発展に期待のシステム
記事冒頭で紹介した記事(古い記事ではあるが)によると今後はエンジンマウントなどの様々な部位に応用が検討されているようだ。
マグネティックライドサスペンション自体も年々改良が進み、今後は更に多くの車種に搭載されることが予想される。
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