車が走行するために、常にエンジンを冷却させ続けなければ走行などとてもできません。その手段は空冷、水冷とありますが現在はほとんどの車で水冷での冷却方式が取られています。
車のトラブルの1つにこの冷却水、クーラントが漏れてしまうトラブルがあります。
ゴムホースの劣化から起こるものやシール・パッキンの劣化でにじみ出てきてしまうものなど、原因は様々で、しかも漏れてきてしまうとオイル漏れとは違って早急な修理を要することが多いので、決して油断のならないトラブルの1つです。
漏れていたまま走行を続け、もしも走行中に冷却水が空っぽになってしまったとしたら….怖いですよね。
この漏れの原因の1つに、リザーバータンクからの漏れがあることを知っていただきたいのです。
リザーバータンクからのクーラント漏れ
劣化してくるとヒビ割れなどが起こりやすい
あるときボンネットを開けていたときに気づいたのです。なんだかクーラントが減っているなあ。と。
最初見たときはそれほど気にも留めていませんでした。ただ水を足して規定量MAXまで補充して放っておいたのですが1週間後に見てみるとまた減っている。しかも補充した分よりも更に。
何かがおかしいと思い、クーラントの漏れを懸念して下回りを入念にチェック。
同時に何か甘ったるい冷却水のニオイがしないかどうか、嗅覚もフル活用してエンジンルームやその下回り、怪しい箇所を重点的に徹底的に探しましたがどうも見当たらない。
もしかしてリザーバータンクから漏れているのかもしれない、と思いながら何気なくタンクを眺めていると何やら水がつたった跡のようなスジが、タンクの下にできていました。
これはますます怪しい。しかしパッと見の外見だけでは漏れている部分は確認できない。思い切って取り外してチェックしてみるも、ヒビやクラックのようなモノは見受けられない。
ここでいきつけのヤナセへ症状を伝えて電話相談。
すると「熱が加わったときだけ、タンクが膨張して微細なヒビやクラックが発現し、そこから少しづつ漏れていくケースもたまにある。」
とアドバイスをいただけた。
熱が加えられたときだけ膨張して漏れるということが真なら、冷えている状態のときにいくらチェックしても原因はわからない。
意外と?タンクは厚みがあって硬いので手で押して変形させるようなことは不可能。押して変形するようであればヒビやクラックのチェックができるのだけど。
リザーバータンクも素材が何らかしらの樹脂である以上、経年劣化は避けられない。劣化で素材の柔軟性が失われて微細なヒビが入り、そこから少しづつ漏れる。というのは間違いないと思う。
そこでリザーバータンクからの漏れ、とは完全に断定できなかったものの、かなり怪しかったのでタンクを注文しました。
購入してみてビックリ。元々はこんなにも白かったことに驚きを隠せなかった。
元々付いていた黄色味がかったモノとはまるで違う。ただ眺めているだけでもなんとなく気分がいい。ヤナセで1個18,000円程でした。国内在庫もあったのでかなり早く入手できた。
交換そのものは簡単
交換にはホースを外して、新しい物と取り換えるだけ。車種が変われどやることは同じはずなので交換にはさほど手間はかからないはず。
あえて注意点を挙げるとするならば、ホースを外した際に意外と多くのクーラントが抜けていってしまうので、補充量には気を付けたほうがいいと思う。
タンクを新品にするついでにラジエターキャップも新調した。
ノーススターエンジンの水漏れにはまずキャップ交換を試してみることをオススメする。内圧が正常値に保たれて漏れがピタっと収まることがあるらしい。ノーススターエンジン・DTSの整備に詳しい、見識ある方々数人に聞いた話なので間違いはないと思う。
事前のチェックで水漏れトラブルは早期発見を
水漏れはオイル漏れよりも厄介です。修理も高額になりがちです。早めは早めに手を打てば被害は最小限で済みます。ちょっとサボっているとあっという間に….
ということにもなりかねません。
このリザーバータンクを交換したところ、妙な水減り現象はなくなりました。やはりココが原因だったようです。
年式が経過しているような車は気を付けていた方がいいかもしれませんね。
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