輸出で儲けるビジネス。リサイクル/車解体業者の裏事情

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管理人の気ままな日常記

私は長年疑問に思っていることがあった。街の片隅でひっそりとしている、車の解体業者はどうやって儲けているのか?特に都心部から離れるとそういった業者が多くなっていくように感じる。

それとリサイクルショップなどで買い取られなかった家電・家具はどこに行っているのか?売り物にならないモノはお店側で処分するんだろうけど、それを処分するために業者が持って行った家電や家具は、一体どこに行くのか?

こういったアンダーグラウンド感のある話題は、日本の裏事情を知れるようで以前からとても興味があった。

今回たまたま自身のコネで車の解体業者、家電・家具を処分する業者に会って話を聞くことができた。

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●車の解体業者編

・町の片隅でひっそりと営業

知り合いに連れられてまずは車の解体業者の元へ行ってみる。その解体業の方はこの道30年の大ベテラン、それも日本人ではなくパキスタンの方だ。街を抜けてどんどん細くなってくる私道のような道を抜けて、夜は薄暗く、治安の面で心配になりそうな場所でひっそりと営業していた。

敷地は狭く、整理整頓などとは無縁に見える雑多な場所だった。車は無造作に積み上げられ、廃車寸前であろう車もそこかしこに転がっている。ごちゃごちゃした資材置き場のようなその場所は一見さんお断りのようなオーラを漂わせている。

とても1人で足を踏み入れようとは思わない。そこにきて見ず知らずの外人さんが運営しているのだから、何か身の危険を感じるような….そんな場所だ。

 

・海外に車を運んで利益を出す。

その店舗入り口で待つこと10分、約束時間の11時ぴったりに1台の車がやってきた。解体業を運営している社長さんだ。話通りパキスタンの方だ。60歳位といったところだろうか。外人流の力強い握手で挨拶を交わし、朗らかな口調で話す。おそらくいい人だ。ファーストコンタクトもそこそこに、さっそく案内してくれた。

早速聞いてみた。どうやって儲けているんですか?と。社長は片言っぽくはあるけど日本語ができるし、話も通じる。

主に車を輸出して利益を出しているそうだ。ただ普通に輸出しているのではなく、車体を半分に切って輸出していると話していた。それを大型コンテナに積み込んで船で送るらしい。

何故切るのか?となげかけると、車体をカットして送って、輸出先でその車の部品を単品で販売する、と言っていた。聞き取りづらかったので不確かだけど、車をカットしないで丸ごと輸出すると、何やら税金が多くかかる?とかであまり儲からないとか。

カットして廃車扱いで輸出すると税金があまりかからないみたいだ。

社長いわく、海外ではトヨタ車が非常に人気があって、トヨタ車の部品がどんどん売れていく。ダイナモ、コンデンサー、セルモーター、なんでも売れる。トヨタブランド、Made in JAPANというだけで売れる。ヘッドライトやらテールランプやらショック、マフラーまで何から何まで売り物になる。

置き場に結構キレイなトヨタ・プレミオが置いてあった。これも輸出するのか?と聞くと勿論と答える。日本のオークションで事故車や不動車を買い付けて、自分の仕事場で車体をカット。それをコンテナに積んで海外へ。

というのが一連の仕事の流れだ、と詳しく教えてくれた。

 

・同じ業者にも部品を売る

仕事場は車体の他にも様々な部品が足元に転がっていた。オーディオやETC、バルブやバッテリーといった電装品もあれば、ステアリング、車高調、割れたエアロ、ホイール、タイヤ、本当に何でもある。まだまだ使えそうなのもゴロゴロ置いてある。ハッキリ言ってもったいない。

たまに同業者がそういった部品を売ってくれ、と回ってくるらしい。実際2人の外人が来た。何やらワケのわからない言葉で社長と話して、足早に帰っていったけど。

 

●リサイクル業者編

お昼過ぎに用があるそうで、解体業者の社長とはそこで別れた。入り用の部品があればいつでも分けてくれるそうだ。なんともいいコネができた。やはりいい人だ。お昼ご飯を食べて次に家電・家具リサイクル業者の所へ。

ここはさっきとちがってかなりデカイ。ちょっとしたデパート位の面積がある。なんとここもパキスタンの方が経営している。従業員もみんなパキスタン人。一瞬日本であることを忘れてしまいそうだ。なんせ案内してくれている人もパキスタン人。もう完全にアウェーだ。

到着すると社長が快く出迎えてくれた。好きに見ていってください、と。さっきの解体業の社長さんより日本語はうまい。

周りを見渡してビックリした。家電・家具のリサイクル業者と聞いていたけど、もう何でも屋だ。パッと見、家電・家具の墓場のようだった。

その風景を写真に収めた。

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ここだけでリサイクルショップ3~4件は建ちそうな位の品数。アイキャッチ画像もそこのものだ。見ているだけで飽きない。何でもありすぎて面白くなってくる。

使える物もまだまだあるとのことで、欲しいものがあったら遠慮なく言ってくれ、と社長。バイクなんか全て使える。実働とのこと。

試しにこれはいくらか?と聞いてみた。

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日産純正のホイール、しかも新品。タイヤも新品。4本2万でいいよ、と即答。これは絶対欲しい人いるだろうなあ~と思わずにはいられなかった。どこかのショップから引き揚げてきたのだろう。

ここも利益の大半は海外に輸出することで利益を得ていた。この大量の品物は1か月もあれば結構入れ替わってしまうというから驚き。使えないような家電はスクラップにして潰してから送るそうだ。

日本の物は海外ではとても需要がある、とお話しを聞いた。車と同じだ。日本のSONYのステレオだ、というだけで特に品を確認することもなくポンと買っていく。日本の物はとても優秀。と、社長は言っていた。

ちょっと日本人として誇らしい気持ちになった。

聞けばここの社長は結構儲かっているそうで、駅近くの3階建てのビルを買い上げてそこに親戚・家族みんなで住んでいるそう。海外にリサイクルショップを数多く持っていて、そこへ送って商売をしている。

品物を売って儲けて、海外へ送れば税金が戻ってきて?また儲かる。そんな商売があるんだなあと、本当に勉強になった。

ここも使える物がまだまだ置いてあって、全部ノーチェックだから自分で使える物をチェックして、欲しかったら売ってあげるよ。と社長。いやあ~今日はいい日になった。

長年の気になる事柄を調べられて、すごく有意義な1日だった。だけど日本はこんなにもモノで溢れているんだなあと。まだ使えるのに捨てたり売ったりして、恵まれてる国だと実感。また近くによったら立ち寄ってみよう。

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