ヘッドライトが曇る、黄ばんでくる…
この症状はよく知られています。改善するにはヘッドライトの研磨が必要になっています。
このよくあるヘッドライト問題とは別に、あまり知られてはいませんがヘッドライト内部に水分が侵入してまう。ということもあるのです。
直接雨水が侵入してくる場合もあればヘッドライトが湿気で結露してあたかも内部が水浸しのような様相になってしまう….
こんなヘッドライトの設計上の欠陥とも呼べるような状態になってしまうことも、少なからずあるのです。
今回、私が乗り換えたキャデラックSRXクロスオーバーでこのような状態になってしまいましたので、発生の状況と解決策とを合わせて記載していきます。
ヘッドライトの結露について
結露の原因は様々
私が経験した結露発生の状況として、雨の日が続くと決まって内部が結露してしまう、という状態ものでした。
この症状は車両購入前から発生が確認されていて、購入店舗から何度となく修正してもらった経緯があります。
写真は運転席側のヘッドライトですが実は購入当初、結露が発生していたのは助手席側のヘッドライトで運転席側は全く結露していないというわけではなかったものの、ごく軽微なものでした。
それがここ数か月でひどくなり、運転席側も修正するために最終的には運転席側も修正してもらうことに。
このヘッドライトの結露ですが、調べたところ比較的輸入車によく見られる症状のようです。
ヘッドライトの結露は様々な原因が絡んでおり、一概にコレが原因、
とは断定しにくい部分があります。
理由としてその車そのものの欠点、設計上結露しやすかったり、
聞いた話ではアメ車の1部の車はそもそも結露前提で作られている車もあると聞きます。
国産車だとあまり発生しないようですが、ヘッドライトのカスタムの為に殻割りすると、結露が発生しやすくなる傾向にあります。
輸入車は基本的に日本での走行を前提に作られていないので、
多湿になる環境の多い日本での輸入車の使用はある程度仕方ないとも言えるでしょう。
しかし少し位結露するだけならばまだしも、ヒドイと本当に水浸しのような状態になってしまうケースもあり、
見栄えも良くないばかりか、結露したことによってハウジング内部にほこりが目立つようになってしまったり、
いずれにしろあまり気持ちのいいことではないので、できれば改善したいと考えている方がほとんどでしょう。
結露してしまったらどうすればいいか?
ヘッドライトが結露してしまった場合、どうすれば直すことができるのか?
多くの場合、ヘッドライト本体とライト表面との合わせ面のシーリングの劣化で水分の侵入を許してしまい、それが原因と言われています。
ですのでシーリングを修正すれば、結露が止まる可能性もあります。
事実、私のSRXも助手席側ヘッドライトはそのようにシーリングを補強してもらい、現在は全く結露が発生していません。
DIYで修正する場合、ヘッドライトを車両から取り外し、
ドライヤーなどでヘッドライトバルブなどの開口部から温風を送り込み内部を完全に乾燥させてから、シーリング作業の補強をするといいでしょう。
それよりも先にシーリング作業は手間暇がかかってしまうのでまず1つ試してもらいたいことがあります。
それはヘッドライトバルブを収めているカバー(フタ)のパッキンの清掃です。
このパッキンの劣化でヘッドライト内部に大気の水分が多く混入する可能性もあるので、
カバーとヘッドライトハウジング本体の隙間を本来の状態に戻してあげることで結露を防ぐことができます。
やり方は簡単。パッキンをパーツクリーナーで清掃するだけ。
ヘッドライトヘウジングの方も併せて清掃すれば効果的です。
パッキンはゴム製なので劣化して潰れてきてしまいます。
車種によってはその微細な隙間から水分混入の原因となる可能性がありえるのです。
事実、私の今の愛車であるキャデラックXTSはこれで改善しました。
清掃で改善しないのであれば、パッキン単体だけの交換対応も検討してください。
それでもダメであればシーリングでしょうか。
ヘッドライト結露はシーリングしても完治しないケースも
このヘッドライトの結露というのはとても厄介なものです。
そもそも結露というのは外気と内気(ヘッドライト内部)との温度差で生まれる現象です。
結露が起きにくいように様々な工夫を凝らしてヘッドライトを設計しているはずですが、
メーカーや車種により各々ヘッドライトの作りが当然のことながら異なります。
そこで困ったことに結露に弱い車、結露に強い車が現状存在しています。本来ならばそのようなことはあってほしくないものですが。
私が所有するSRXクロスオーバーは本国アメリカでも非常に問題になっている程に結露が起きやすい車のようで、
ひどい場合は新車1~2年目でも発生することもあるようなのです。
結露が発現する状態を放置してしまっているとヘッドライトレンズ内側の汚れやくもりに繋がる可能性があるので早めの対処が好ましいのですが、
上記のシーリングの補強では完治しないケースもあります。
何故かというと上述したように車それぞれのヘッドライトの作りが違うので、ヘッドライト内部や周辺の温度や湿気、
ライトユニットの通風状態等々、「ヘッドライトハウジングに結露が発生する」
という状況が発現する条件がそれぞれ異なるから、です。
ヘッドライトユニットというのは完全密閉されていません。ある程度換気ができるように通風口が設けられています。
この通風口が詰まってしまったことでも結露が発生する車もあれば、
ガチガチにシーリングしてしまったことで逆に空気の流れが悪くなり、
結露しやすくなってしまったりと、車により対処方法が異なってきてしまうのです。
基本的な修理方法はシーリングの修正で間違ってはいないのですが、車によっては完全に直すのに根気がいることになるかもしれません。
また、ヘッドライトカスタムを行おうとして殻割りをしてしまうと、
それまでは何ともなかったのに後日結露してしまう。といった声も多く聞かれます。
完全に直すには1つ1つの原因を少しづつ修正する
シーリングをやり直したことで結露が収まれば御の字。
まだ収まらないようであればシーリングを見直してまだ水分進入する部分がないかの確認。
加えて通風口に詰まりがないかどうか?ヘッドライトバルブなどの付属物はきちんと取り付けられているか?
など、少しづつ段階を踏んで確認していくしかありません。
最後の手段として殻割りしてシーリングそのものをやり直す。という方法がいいでしょう。
その際はレンズ内側もついでに清掃すれば汚れも取れて一石二鳥です。
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