中小企業の人材不足問題は深刻なところまできている

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製造業の人材不足の問題は私が就職したころ、およそ10以上前から言われ続けている。特に従業員数が100人、いや、50人にも満たないような企業では慢性的に不足している企業が多いのが現状。

このまま人材が育たない状況が続くと、日本の製造業は近い将来壊滅的な打撃を受けることになると思う。日本の骨子を担う製造業で勝負できない国家になってしまうと、中小企業どころか日本の将来すら危うい状況になってしまう。

 

 

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中小企業の半分が人材不足を感じている

昔から抱える問題

こちらの記事によるとおよそ中小企業の半分が人材不足に陥っているとのこと。

中小企業の半分「人材不足」 商機生かせない懸念

中小企業、と一言で表すとなんだか聞こえがあまり良くないかもしれない。けれど日本を支えているのはこの数多く存在する「中小企業」に他ならない。

製造業界に限った話をさせてもらうと、私の従事している車業界の大手企業と言えばご存知トヨタ、ホンダ、日産、三菱、スバル、ダイハツ、スズキ、マツダ、が挙げられる。多くの人がこのうちの何社かを連想することだろう。

この大手企業を下支えしているのは紛れもなく中小企業であり、大手にはないフットワークの軽さや企業独自のノウハウ、高い製造スキルで大手に貢献し、日本の車、モノ作りを支えている。もしも仮にこういった企業が一切なくなってしまえば、大手は「大手」ではいられなくなってしまうことは間違いない。

それだけ中小企業の存在は大きいと言える。新車の華々しい姿の裏には、小さな会社の無数の努力がぎっしり詰まっている。世界的にも評価の高い日本の車は、多くの職人達の手で成り立っている。

そんな中小企業の人材不足問題は今に始まったことではなく、私が学生の頃から懸念されていた問題。決して高い敷居ではないハズなのに人が集まらない。その理由はなんなのか?

 

好待遇を求める若者

労働環境の悪さ

慢性的に悩まされる人材不足の問題。どうして人が集まらないのか?思うに労働環境の悪さが挙げられる。

特にわかりやすいのが休みの少なさと賃金の低さで大手と比べるとこの辺りの開きが大きく、少しでもいい条件で働こうとすると中小企業は分が悪い。

全ての中小が悪い、ということではない。だけど大手よりもそういった傾向が多いことは確かだ。

私が最初に働いた会社はボーナスもなく、年収は300未満とかなり厳しいところだった。その上製造の現場は汚く、不衛生なところも多い。有給もまともに取れず、年間の休日は90日前後。

こういった労働環境であれば中小へ魅力を感じなくなってしまうのも無理はない。

 

解消するにはこれらの改善から

人材不足を解消するにはまずはこういった労働環境を改善させることが急務であると思う。現在、リーマンショック前後の景気と比べると改善方向にあるのは間違いない。

国には若者が働きたい、と思えるような賃金の支給や休日設定の改善を真っ先に行ってもらいたい。

 

人材の不足は良い仕事ができない

大手と中小の両方の経験がある私が感じることは、中小企業では大手と違い、1人で多くの仕事を任せられる傾向にあることだ。その反面、忙しくなってしまうと時間分担が難しくなってしまい、1つの仕事に対しての密度が下がってしまうことがある。

例えば材料の発注から設計、製造、仕上げや管理まで全て1人で行うといったこともよくある。他部署の仕事をヘルプでこなすこともあり、カバー範囲は広い。

人がいなければ誰かがその分の仕事もやらなければならない。仕事は待ってはくれない。多くの範囲をカバーせざるを得ない状況に陥ってしまう。

長く勤めていればどんな仕事もこなせるようになり会社からは重宝がられるが、そこまで到達するまでに辞めてしまう若者も多い。少ない賃金や休日、悪い労働環境でコキ使われている。といった意識が根付いてしまうためだ。

こうしてどんどん人がいなくなり、新しく雇っても改善されていない環境下ではまたすぐに辞めてしまう。こういった状況からなかなか抜け出せない企業も多い。人が足りなすぎる環境は仕事も満足にこなせなくなってしまう。

 

仕事の面白さをもっとアピールすれば….

実際小さな会社は何をしているのか、どんな仕事をしているのかがわかりにくい。大手と比べて業務内容がハッキリしていないところも多い。〇〇製作所、〇〇商会、でどこまで伝わるだろうか。

自社HPなどで業務内容を発信し、少しでも仕事内容をわかってもらえればちょっと風向きが変わるような気もする。モノ作りという分野はハマると奥が深く面白い。

もっと若者に製造業という分野を知ってもらいたいと思う今日この頃。

 

 

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