あると便利な電動リアサンシェード。主にセダンに装着されている装備でリアガラスからの日差しを遮ってくれる優れもの。日本ではクラウンシリーズが有名どころではないだろうか。ある程度の車格のセダンになると装備されていることが多い。
そのサンシェード、実は故障率も中々のもので動かなくなったり、途中で止まってしまってどうにもならなくなってしまった。という事例も数多い。中には壊れることがデフォルトだから作動させない。故障しても修理しない。という車もあるようだ。
ある日、突然キャデラックDTSの電動リアサンシェードが作動しなくなってしまった。夏の日差しが強くなってくる前に修理してしまおうと、交換に臨んだ。
交換手順(参考)
リアシートを全て外す
まずサンシェードにアクセスする為にはリアシートを全て外さなければならない。これはあくまでも私の車に限った事を記載していくので、他の車では手順に違いがあるかもしれないけど参考までに。
サンシェードが格納されているリアトレイ部分を脱着するためには、一般的にリアシートを外してCピラートリムも全て外さなければたどり着けないらしい。
リアシート座面部は比較的すぐに外すことが可能。他の車でも大概がただ持ち上げればバカっと外れる。またはフックで引っかかっていたりする程度だと思う。
問題はリアシート背面部になるのだけど、この部分がかなり手こずった。足にあるボルト2本を取り外した先から作業が進まない。どのようにはまっているのかがわからず、引いてもずらしてもびくともしない。上にあげてスライドさせるような感覚で取り外す、ようなことがどこかで書いてあったのを思い出し、試してみるも外れない。ただガタガタと上下するだけ。
色々と試しているうちに一か所外れかかているような雰囲気になっている場所があった。見えづらいながらもよくよく覗いてみると金属タイプのツメでハマっているような….そこで思い切って引っ張ってみるとガチャンと外れた。
このようなツメではまっていた。取り外しには上から内装外しを使ってわずかに見えるツメを変形させながら外すとやりやすかった。試行錯誤しながらもどうにかようやく全てのシートを外すことができた。
リアトレイを外す
ここでリアトレイが初めて外れるようになる。取り外しにはまず画像中央のリベットを外す。2か所で止められていただけだった。
外すと上下に動くようになり一気に外せそうな雰囲気になる。ここで多くの車ではCピラーを外さなければリアトレイが外れるようにならないようだ。理由はCピラーが邪魔で物理的にリアトレイが通りそうにない為だ。
しかしそこはDIYの勢い。トレイはそこそこやわらかい材質であるので無理矢理変形、湾曲させながら少しづつ取り出し、Cピラーを外さずになんとか取り外すことに成功。後方のリアガラス付近はマグネットでくっついてるだけで力を入れれば外れた。
中央にあるのは純正サブウーファー。作業開始から1時間、ようやくここまでたどり着いた。後はサンシェードを取り外して交換するだけ。….のはずだった….。
電動サンシェードを取り外す
上が今回中古で購入した物。下が取り外したサンシェードだ。
比べてみるとモーター部分に違いがあるのみであとは全く同じ形状。まあ同じ車だから違いがあるとは思えないのだけど。年次改良でモーターだけ変えてきたのだろうか。
しかしよくよく見てみると….
なんとモーターだけではなく、コネクタの形状も違う。
左が元々取りついていたサンシェードのコネクタ形状。右が中古で購入したサンシェードのもの。取り外したドナーとなった車両は08’年の車両と聞いている。年次改良で変更が加えられた可能性が高い。
これは困った、このままでは取り付けられない。せっかく苦労して外したのに。しかしこんなケースは初めてだ。年次改良されるのがアメ車とはいえ、こんなマイナーな部分のコネクタ形状まで変えてくるなんて予想だにしていなかった。
配線加工をすることに
このままでは購入したサンシェードがあまりに勿体ない。その上シートは外してしまったし、不動のサンシェードを戻しても意味がない。
こうなったら配線を加工してコネクタを付け替えるしかない。そう思うのに時間はかからなかった。幸いなことに配線は共に3本で色も同じ配色をしているので加工自体は非常に簡単そうだ。
ギボシの持ち合わせがなかったのであり合わせの端子で対応。これにビニテをグルグルに巻いて絶縁した。本来であればカバーを被せてしっかり絶縁したかったところ。予想外の事態だったのでこれで乗り切る。
電動サンシェードを取り付ける
配線加工をサクっと終わらせて早々に取り付ける。ちゃんと作動するか不安もあったものの、しっかり動作を確認。無事に交換作業を完了させることができた。
以前のものと比べて動作スピードがとても速い。展開・格納がとてもスムーズ。どうやら古い物はモーターがダメになっていたようだ。
あとは取り外しと逆の順序でリアトレイをリアシートを組み付けて終了。内装部品はバラすよりも組み付けるとき、うまく元の位置に戻らなかったりハマらなかったりで時間がかかったりするのは私だけだろうか。
電動サンシェード交換は手間がかかった
店舗や故障状況にもよるのだろうけど、電動サンシェードの修理は高額な費用がかかってしまう。おそらく部品で出ないので大体ASSY交換されてしまうのが前提で、本体価格で10万近くするケースもあるらしい。プラスそこから工賃が乗ってくる。
そこを中古部品で代用し、自分で交換することができれば格安で修理が可能になる。ただここでも紹介した通り、サクっと交換。とはいかなそうだ。
私の場合外し方も何もわからない手探りの状況の中で作業を行ったので、作業を終了させるのに3時間以上かかってしまった。その分、作業し終えた後の達成感は高い。
故障し、動かなくて困っている方もいるかと思うので、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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