ブレーキホースをみなさんは気にかけたことはあるでしょうか?
新車を購入して5~6年で売却、というような方には無縁なメンテナンスかもしれませんが、私のように中古車を乗り継ぐ、という車の乗り方は無縁ではいられません。
そして意外にも軽視されがちな部分であるのがブレーキ関連なのです。
重要保安部品・ブレーキホース
ヒビ割れていたら要注意
ブレーキホースは重要保安部品でありながら何故かあまり重要視されていない部品です。事実、私の周りにもブレーキフルードは車検毎に交換していることはあっても、ホースまでは交換していない人が多いのです。
私もフルードは車検毎に交換していますが、ホースまでは交換したことがありません。
それが今回キャデラックDTSの車検を受けるにあたって見積もりを作ってもらったところ、ブレーキホースの交換が見積もりに組まれていました。
特に目視で危険な要因になるような箇所はなかったものの、車歴10年を越えていることと、走行距離も11万kmに達していることから予防整備的な意味合いで交換を。ということで勧められました。
劣化するとわかりやすいのがホース部のヒビ割れです。ヒビ割れが確認できたら直ちに交換するのが望ましいでしょう。
酷い物だと金属ホース部が錆びて朽ち果てる寸前の状態になっていることもあるそうで、こうなると有無を言わさず即交換、ということになります。
アメ車だと並行輸入車モノに多く見受けられます。指でちょっと触れただけでパキっと折れてしまった、という事例を過去に聞いたことがあります。
他、そのような状態で走行中に小石などが当たってホースが破損し、漏れたこともあるそうです。
整備不良による事故件数第2位
車両要因による事故件数の第2位にブレーキ装置のメンテナンスを怠ったことによる事故、という事実が挙がっています。1位はタイヤの不良だそうです。
このような事故にならないよう、しっかりと車検・点検などの節目でチェックしてもらうようにしたいもの。
仮にブレーキホースが劣化し破損したとするとどうなるか?
もちろんそうなるとブレーキが利かず、車は止まることができません。走る凶器になってしまうわけです。
最悪なケースは走行中のブレーキホース破損で、破損したところでドライバーは気づきにくい。という点にあり、走行中になんらかの影響でホースが破損してブレーキが効かなくなったとしても、ドライバーはブレーキを踏むまで異変に気づくことは少ないでしょう。
ブレーキフルードも定期的に交換
ブレーキホースは車歴や走行距離が増えてきたら実施すればいい整備ですが、ブレーキフルードは車検毎の交換を是非勧めます。
ブレーキフルードは湿気に弱いという性質があるので、湿気の多い日本の環境ではフルードの劣化は早いと言われています。
走る・曲がる・止まる、の車の基本的な動作の要になる箇所なので2年毎に交換しても安心を買うと思えば安い買い物ではないでしょうか。
ブレーキホースやフルードの要整備率は車歴11年を超すと急激に高まり、15年になるとそれは5倍にまで膨れ上がる、という国土交通省の統計があるそうです。
ブレーキフルードは劣化が進むと沸点が下がる為にベーパーロックを起こしやすくなったり、マスターシリンダーやホースの点検を怠るとフルード漏れに気づかず、ブレーキの効きが悪いまま車を使用し続けてしまう、ということにもなりかねません。
愛車を走る凶器にさせない為にも、オーナーが注視する必要があります。事故を起こしてからでは遅いのです。
参考文献
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