年季の入った車では塗装の退色が進んだ車を見かけることがあります。
そこで思い出してほしいのですが、色褪せの激しい車って大体赤系のカラーじゃないですか?
なんとなく黒系の方が太陽の紫外線を強く浴びそうなイメージがあったのですが、調べていくとそれにはちゃんと理由がありました。
赤系はなぜ色褪せるのか?
光を吸収しやすい性質がある
この2つのキャデラック・クレストエンブレム、左が古い物で右が新品のエンブレムです。
よくわかるように古い方は赤色だけ見事に抜けています。
そもそも赤い塗料がなぜ赤く見えるかというと「塗料」そのものが赤い光を跳ね返し、青や紫などの光を吸収するからとされています。
青い塗料はこの逆で青い光を反射し、赤などの光を吸収します。
赤色が青や紫の光を吸収する、ということで太陽光に含まれる「紫外線」も他の色と比べて多く吸収する性質があります。
逆に青色は紫外線による退職には強い、ということになります。
これが赤系の色が劣化、くすんだり色褪せしやすい現象の正体です。
自動車の塗装には退色に強いものを使う
当たり前といえば当たり前なのですが、常に日光にさらされる自動車は紫外線に強い塗料をそもそも使っています。
この技術は以前と比べると格段に進歩しているようで、かなり色褪せしにくくなっているようです。
しかしゼロにすることは難しく、少しづつ劣化して退色が進みます。
紫外線は原子と原子の結合を切断し、分子を破壊してしまう力を持ちます。長期間外に置かれたプラスチック製の物体がボロボロになってもろくなってしまうのも、
なんだか白い粉がふくようになってしまうのも全て紫外線の仕業です。
少し話がずれるのですが、車のヘッドライトが黄色くなってしまうのも紫外線が原因だと言われています。
このヘッドライトの黄ばみ、個人的な見解なのですが太陽光の紫外線もそうですけどHIDの光も劣化させる一因があるのでは?と前々から思っています。
HIDの出す光も相当な紫外線量があると思うのですが….。ちょっと憶測の領域を出なくて確実なことは言えないのですが今度調べてみようと思います。
退色を防ぐには?
退色を完全に防ぐ方法は今のところ存在しないようなのですが、劣化の進行を遅らせることはできます。
その方法の1つが自動車で言えばボディコーティングになります。
紫外線吸収効果のあるコーティングをリリースしている会社もあるので、興味のある方は調べてみるのも。以前私も施行していたラディアス・ガラスコーティングも紫外線をカットしてくれるタイプのコーティング剤を扱っています。
他、私が今1番注目しているのがボディラッピングです。
その名の通りボディにラッピング、フィルムを貼るのですがこれが結構紫外線防止効果が高いそうな。ボディに貼るウインドフィルム、のようなニュアンスでしょうか。
カスタム手法としても注目されているそうです。
ヘッドライト用もあるそうで、そちらは最長3年間は黄ばみが一切出なかった。と、どこかの記事で読みました。(ネタ元がなく申し訳ありません)
ただ1回貼ってしまうと剥がすのが大変だとか、新車に施すのが抵抗のある人もいるようで万人にオススメはできません。
こちらも気になる方は調べてみて下さい。色々な事例がありますので。
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