アメ車の中古を購入するとき、1番気をつけてもらいたいこと

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アメ車体験談
https://en.wikipedia.org/wiki/Buick_Electra

タイトルにあるアメ車、輸入車の中古を買うときに1番気を付けてほしいこと。それは並行輸入車には手を出してはいけない。ということです。

並行輸入車とは簡単に言えば正規ディーラーを通さないで販売した車両のことです。

並行車には中古車両も存在し、この並行中古車がとんでもない爆弾を抱えていたりします。車両の不具合を隠していたり、距離をごまかしていたり、といった具合に。

その安さにつられて購入してしまうと後々の修理代で泣きを見ることになるかもしれません…。そうならないためにも、並行輸入車について正しい知識を得て、相場より大幅に安い車はまず怪しい、と疑って下さい。

今日は並行輸入車についてお話ししようと思います。

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並行輸入車とは?

メーカー直営代理店「外」から購入した車両

自動車の輸入形態は海外自動車メーカーから直接輸入するもの(正規輸入)と海外のディーラー等を経て輸入するもの(並行輸入)の2つに分けることができます。正規輸入は新車だけですが 、並行輸入には中古車も含まれます。

輸入車の流通経路は、インポーターが自己の直営販売店あるいは代理店契約を結ぶ特約店、地区代理店を通じて販売するのが一般的です。インポーターとしては、近年は米欧韓の海外メーカーの全額出資日本法人が主流を占めるようになりました。

また、並行輸入業者の場合は、メーカーとの輸入代理店契約は持たず、海外ディーラー等から購入して輸入、販売を行っています。

<日本自動車輸入組合2016年版資料より>

話題になったので覚えている人も多いだろうと思われるフォードの日本撤退のニュース。フォードは日本では「フォードジャパン」としてフォード車を販売していました。

メーカー全額出資の日本法人、フォードの正規ディーラー店舗になります。そしてここで販売された車はのちに「ディーラー車」として中古車店で並べられるワケです。

しかし日本に入ってくるフォード車はフォードジャパンが発注した車ばかりではありません。

現地アメリカの車販売店と契約してディーラーよりも安く車を仕入れるブローカーや、ユーザーが現地の中古車両を買い付けるケースもあります。

これこそが「並行車」と呼ばれる車でたまに見かける、町のアメ車屋などで販売されている車両の在庫に多くみられます。

並行車は相場から外れた、とんでもなく破格の安さで販売していることもあり、一見して魅力的に映るのですが….。

並行輸入車の特徴

まず、ディーラー車よりも比較的安い値段で購入できることです。これはメーカー問わず安い傾向にあります。特に米国(アメ車)車の中古はこの傾向が強いです。

正規ディーラー店以外の輸入車販売店のHPを見てみると、輸入費用が安い、どんなメーカーの車も輸入OK、独自仕入れルートで他よりも安いとか、店舗毎の特色を打ち出してディーラーで買うよりもメリットがあることをアピールしています。

並行車は正規ディーラー車とは仕様が違っていたりするのも大きなポイント。例えば装備が違っていたり、ナビの言語が日本語ではなかったり、ヘッドライトのウインカーがデフォルトで常時点灯する仕様だったり、テールのウインカーの色が真っ赤だったり、といった具合です。

正規ディーラー車両は輸入車を日本の車検に適合させるために、様々な改善・回収作業を行ったのちに販売します。この工程を踏まないため、元々の国のオリジナル仕様に極力近いカタチで乗ることができます。(輸入時に車検を取得するので最低限の改善・回収はします)

それと、なんといっても最大のポイントは正規ディーラー車両では存在しない仕様の車が買える。ということでしょう。

このために、あえて並行車を選んでいる人も数多くいます。また、日本で売られていない車を買うとなると並行輸入に頼らざるをえません。例を挙げるとBMW5シリーズのMT仕様とか。

前述したフォードですが正規ディーラーのフォードジャパンが撤退してしまったので、日本でもとても人気のあるエクスプローラーの新車が欲しい場合は並行輸入で購入するしかありません。

リンカーンブランドも同じです。リンカーンもフォードですので、ナビゲーターの新車に乗るには並行輸入するしかありません。

新車並行とは?

新車時から日本へ輸入し、登録された車のことです。本国で走行していません。日本でのみ使われた車両です。なので並行車よりは信頼性という点では各段に安心できます。

略して新並とも呼んだりします。中古車情報紙やサイトで新並と書かれた車両があればそれは新車並行です。並行車と比べて車両状態が良く、値段もやや高めです。

並行輸入車を購入するときに気を付けること

故障の有無

並行輸入車は本国で使われた車を持ってきている車両なので痛みが激しい車両もあります。私が乗っていたリンカーン・タウンカーを例に挙げると、並行車にしか存在しないカルティエというグレードがあります。

これはカルティエグレードにしかない色、仕様が非常に魅力的ではありますが、ほぼ8~9割方の車両でメーターが戻されており、距離数が当てになりません。加えてあちこちにガタがきている可能性もあり、このような車を買うのは賭けです。

エンジンルームや下回りなどををチェックしてコンディションを判断、トータルで車両を判断するしかありません。

距離数

上記に記述した通り並行車はメーターが戻されている車両が多く、安心できません。相場よりも大幅に安く販売されていて、尚且つ、距離数1~3万kmしか走っていないような車は怪しいと思って下さい。

これは90年代にシボレー・アストロが流行った頃、大量に並行車が輸入されたのはいいのですが、距離数を巻き戻して販売する業者が多発。20万km超えを2~3万kmと偽って販売する。など、問題になりました。

今はこのような業者はかなり少なくはなりましたが、ゼロ。とは言い切れず、カーセンサーなどのサイトを見ているとコレ怪しいなあ….という車をチラホラみかけます。

実例

私がリンカーン・タウンカーを購入しようと、色々な店舗を巡っていたときのことです。このときは何台もタウンカーを調べました。

①メーター読みでは5万km。CARFAXで調べると実走行は16万km、エンジンルームを開ければ5万kmとは思えないような汚れ方、ブレーキパイプがサビサビで今にもボロっと崩れそう。ブレーキにもジャダーが出ていて震えて怖い。

②ある店舗に問い合わせ、そこの在庫のタウンカーの車両VIN(製造番号のようなもの)を確認。知人にCARFAXで調べてもらうと本国アメリカで台風被害、冠水、盗難車両の履歴があることが発覚。そのことを店舗につついてみると返答なし。そんな車は買いたくないので、それ以上はこちらも求めませんでしたが。

③メーター読み4万km。国内ワンオーナー車両。上記同様にCARFAXで調べると本国で2オーナー車両。しかもハイヤー車(タクシー)として使われていた。いったいどのくらい走っているのか?距離が追えず、検討もつかなかったために購入を見送り。

当初はカルティエ仕様を狙って探していたのですけど、カルティエは並行しか存在しないので粗悪な車両が本当に多く、それで意気消沈してしまい、最終的にフォードでディーラー車のタウンカーを購入することに。

並行車の対策

本国の履歴を見る

ここからは米国車限定でのお話しになってしまうのですが、本国の使用履歴を確認できるサービスがあります。それがCARFAXというサービスです。

ですがこれは有料で、会員にならなければ仕様することができません。

今であれば店舗側で問い合わせることが可能なところも多くありますので、まずはCARFAXで履歴をチェックしてみて下さい。

上記の実例で記載したように、どのような使われ方をしたのか?まで把握することができます。

これが完全な並行車への対策になるとは言えませんが、何もしないよりははるかにマシです。素性の怪しい車は必ず調べましょう。最近では店舗側でもあらかじめCARFAXのレポートをつけて、車の潔白性を証明して販売することも多いようですね。

車の状態を細かくチェックする

距離を戻した車両が多く、メーターではコンディションが判断できないのでエンジンルームを開けて各部品の汚れ具合をチェックしたり、下回りを見て足回りのガタがないかどうか?店舗側に聞くのもいい方法です。

これは親切なアメ車のお店から教えてもらったチェック方法なのですが、並行車で距離数の割にはシートが異常にキレイな車は気を付けた方がいい。並行輸入で入れる前にシート表皮を新品に替えて販売する。というやり方がある。距離の多さをシートをキレイにしてごまかし、不具合を隠している可能性がある。とのことです。

見た目に騙されないように

店舗側としても並行車は扱いづらく、なんとか販売しようと価格を極限まで下げたり、中にはオールペンまでしてしている車両もある。

パッと見は安くて内外装ピカピカ。文句のつけようがない車に思えるけど、そこで冷静になってほしい。欲しい車を目の前にすると冷静な判断ができなくなっている可能性があるので、まず1歩引いて、本当にその車でいいのか?よく考えてほしい。

買ったはいいけど修理代がかかり過ぎて手放す、という話を何度も耳にした。そうなってしまっては遅いので、上記に記したような素性のハッキリしない車や見るからに怪しい車をしっかりと見定めて、購入するかどうか判断しよう。

1番いいのは並行車には手を出さないということです。

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